「平和条約交渉、進展させたい」 首相、ロシアへ出発
22日にプーチン大統領と会談
(更新)
安倍晋三首相は21日午後、ロシアとスイスを訪問するため政府専用機で羽田空港を出発した。22日にモスクワでプーチン大統領と会談する。出発前、首相官邸で記者団に「ロシアとの交渉は戦後70年以上残されてきた課題で決して容易なものではない」としつつ「じっくりと時間をとってプーチン大統領と胸襟を開いて話し合い、平和条約交渉をできるだけ進展させたい」と意欲を示した。

首相とプーチン氏の会談は25回目となる。両氏は昨年11月の会談で、歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すと記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意した。首脳会談で打開策を見つけられるかが焦点だ。
首相は23日にスイスで世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に5年ぶりに出席し、演説する。議長を務める6月下旬の大阪での20カ国・地域(G20)首脳会議に向けた地ならしをする。首相は記者団に「地球規模の課題について日本の考え方を世界に発信したい」とも語った。24日に帰国する。
首相に同行する河野太郎外相は23日にダボスで韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と会談する。韓国大法院(最高裁)が元徴用工訴訟で新日鉄住金に賠償を命じる判決を出した昨年10月以降、初めての会談となる。
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