2019年6月16日(日)

移民で譲歩、壁建設変えず トランプ氏提案を民主拒否

2019/1/20 7:25 (2019/1/21 0:43更新)
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【ワシントン=鳳山太成】米連邦政府の一部閉鎖が続く問題で、トランプ大統領は19日、不法移民の救済策で3年の延長を認める代わりに、メキシコ国境の壁建設費57億ドル(約6200億円)を予算に盛り込むよう求める妥協案を野党・民主党に提示した。民主党のペロシ下院議長はこれを拒否する見解を示しており、事態の打開策は不発に終わりそうだ。

19日、不法移民対策と政府閉鎖問題についてホワイトハウスで演説するトランプ大統領=AP

19日、不法移民対策と政府閉鎖問題についてホワイトハウスで演説するトランプ大統領=AP

トランプ氏の提案は、幼少期に親と不法入国した若者の強制送還を猶予する制度「DACA」を3年間延長する内容。内戦や災害から逃れてきたアフリカや中東の特定国出身者の一時滞在を認める制度「TPS」も存続させる。同氏はホワイトハウスで演説し「行き詰まりを打開するための提案だ」と強調した。

歩み寄りの姿勢を演出し、民主党を揺さぶって譲歩を引き出す狙いだったが、ペロシ下院議長はトランプ氏の演説前に早々と「(新提案は)下院で通らないだろう」と反対する声明を発表した。「彼の提案はこれまでに拒絶された政策の寄せ集めにすぎない」と批判した。さらに演説後もツイッターで、不法移民対策で民主党の独自法案の採決を進める考えを改めて示した。

DACAは民主党のオバマ前政権が2012年に取り入れた。「ドリーマー」とも呼ばれる対象者は70万人超に上る。現政権は17年9月に制度撤廃を表明したが、裁判所が撤廃を認めない判決を下し、いまも存続状態にある。トランプ氏は制度の是非について最高裁の判決を待つ構えだった。

トランプ氏は以前、DACA対象者の将来の市民権獲得を認める代わりに壁を建てる案を示したことがあるが、与野党で合意できなかった。不法入国者への送還猶予には、与党・共和党の保守派から反対意見が根強い。

トランプ大統領が求める「国境の壁」建設費の予算計上を巡って与野党が対立し、18年12月22日に連邦予算の一部が失効した。政府機関の一部閉鎖は過去最長を更新し、1月20日には30日目に入った。国民生活や企業活動に悪影響が一段と広がっており、歩み寄りを求める声が与野党内で徐々に増えている。

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