2019年8月22日(木)

トランプ氏、政府再開へ新提案 壁建設は要求変えず

2019/1/20 6:29 (2019/1/20 7:40更新)
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【ワシントン=鳳山太成】米連邦政府の一部閉鎖が続く問題で、トランプ大統領は19日、野党・民主党への新たな提案を発表した。幼少期に親と不法入国した若者の強制送還を猶予する制度「DACA」を3年間延長する。ただ「国境の壁」建設費の予算計上は引き続き要求した。民主党は提案を拒否する構えをみせており、事態の打開につながるかは不透明だ。

19日、不法移民対策と政府閉鎖問題についてホワイトハウスで演説するトランプ大統領=AP

トランプ氏はホワイトハウスで演説し、「行き詰まりを打開するための提案だ」と強調した。不法移民の救済策であるDACAを3年間延ばすほか、内戦や災害から逃れてきたアフリカや中東の特定国出身者の一時滞在を認める制度「TPS」も存続させる。一方で壁建設はこれまでと同じ57億ドル(約6200億円)の予算計上を求める。

自ら新提案を投げることで歩み寄りの姿勢を演出し、民主党を揺さぶって譲歩を引き出す狙いがあるとみられる。与党・共和党が過半数を占める議会上院で、近く新提案を採決する方針だ。

一方、民主党のペロシ下院議長はトランプ氏の演説直前に「(事前に報道された新提案は)下院で通らないだろう」と反対する声明を発表した。下院の過半数を占める同党はDACAの一時的な存続ではなく、恒久的な措置を求めてきた。壁の建設も認めていない。

DACAは民主党のオバマ前政権が2012年に取り入れた。「ドリーマー」とも呼ばれる対象者は70万人超に上る。現政権は17年9月に制度撤廃を表明したが、裁判所が撤廃を認めない判決を下し、いまも存続状態にある。トランプ氏は制度の是非について最高裁の判決を待つ構えだった。

トランプ氏は以前、DACA対象者の将来の市民権獲得を認める代わりに壁を建てる案を示したことがあるが、与野党で合意できなかった。不法入国者への送還猶予には、与党・共和党の保守派から反対意見が根強い。

トランプ大統領が求める「国境の壁」建設費の予算計上を巡って与野党が対立し、18年12月22日に連邦予算の一部が失効した。政府機関の一部閉鎖は過去最長を更新し、1月19日には29日目に入った。国民生活や企業活動に悪影響が一段と広がっており、歩み寄りを求める声が与野党内で徐々に増えている。

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