米朝首脳2月末再会談へ 専門家はこう見る

2019/1/19 23:41
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米朝首脳再会談について専門家の見方を聞いた。

李寛世氏

李寛世氏

李寛世(イ・グァンセ)・慶南大極東問題研究所長 昨年の米朝首脳会談は総論的合意だった。今回は北朝鮮が非核化を具体的に進展させる措置をとり、米国側も相応の措置を示さなければ実現しない。北朝鮮の基本スタンスは段階的かつ同時行動の原則だ。米国は核リストの提示を求めたがうまくいかなかった。段階的に進めざるをえない。

ただ、懸念はある。北朝鮮の措置が寧辺(ニョンビョン)の核施設や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の施設廃棄などにとどまり、米国が北朝鮮の核を事実上黙認してしまう事態だ。自国への直接的脅威がなくなれば核の除去に消極的になり始める恐れがある。(ソウル=恩地洋介)


小此木政夫氏

小此木政夫氏

小此木政夫・慶応義塾大学名誉教授 2回目の米朝首脳会談は内容がかなり進展するとみている。北朝鮮は生き残りをかけている。厳しい制裁が今後1~2年続くと、経済は深刻な状態となるためだ。

米国が要求するのはICBM(大陸間弾道ミサイル)関連だろう。完全廃棄は不可能だろうが、北朝鮮が何らかの措置を取る可能性がある。北朝鮮側は金剛山観光や開城(ケソン)工業団地の再開を要求するだろう。

ICBMが廃棄されても日本に届く中距離弾道ミサイルや拉致問題は課題として残る。これはあくまで日本が北朝鮮と交渉するしかないだろう。核廃棄に伴う日本側のコスト負担も仕方がない。

今年の前半には中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席による平壌訪問や、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長によるソウル訪問も想定される。今回の米朝首脳会談は一連の動きに合わせて設定されたと考えるべきだ。国際関係はかなりダイナミックな動きとなるだろう。


伊豆見元氏

伊豆見元氏

伊豆見元・東京国際大教授 米国は北朝鮮に大陸間弾道ミサイル(ICBM)の廃棄と第三国やテロリストなどに拡散をさせない確約を求めるだろう。2020年に大統領選挙を控えるトランプ氏にとって、米国人の安全を守るという分かりやすい成果となるためだ。

北朝鮮は核弾頭は廃棄しないだろうが、ミサイルの発射台を解体すれば飛ばせなくなる。ICBMの廃棄は日本にとっても喜ばしいことだ。米国が日本を守りやすくなり抑止力が高まるためだ。代わりに北朝鮮は米国から攻撃を受けない不可侵協定を望むのでないか。

北朝鮮はかつて(05年の6カ国協議で)核兵器の放棄を約束する共同声明を出したが、守られていない。共同声明では効果が弱いので、もう少しレベルが高い協定をつくる必要があると思う。北朝鮮が核設備を廃棄する過程も米国側はきちんと確認しないといけない。

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