2019年9月20日(金)

EU、知財侵害の監視強化 リスト公表し改善要求へ

2019/1/19 23:59
保存
共有
印刷
その他

【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)が動画や音楽の違法コピーや偽造品への監視を強化する。域内企業の知的財産権を侵害している疑いがある悪質なインターネットサイトなどの「監視リスト」を初めて作成し公表。サイトが拠点を置くEU域外の国・地域やサイトなどに是正を求めて圧力を高めていく。

EUが進める産業のデジタル化への対応策の一環。欧州企業がグローバル市場で競争力を確保するには知財の保護強化が欠かせないとみて取り組みを充実させる。

経済協力開発機構(OECD)やEU知的財産庁(EUIPO)のまとめでは、世界で取引される偽造品や違法コピー品の規模は年3380億ユーロ(約43.6兆円)。このうち約4分の1がEU域内に輸入されている。

「知的財産の侵害はEU域内の投資や加盟国政府の歳入を減らし、欧州の創造的で革新的な産業の雇用を奪う」。通商問題担当のマルムストローム欧州委員は監視強化を急ぐ必要性を訴える。

欧州委は「偽造品・海賊版監視リスト」で、販売に関与した疑いのあるサイトや世界各地の市場(いちば)など52カ所を監視対象にした。知財を巡る2国間協議などを通じ、リストに掲載したサイトの拠点がある国・地域の政府などに是正を求める。リストは2年ごとに更新し、公表していく計画だ。

映画や音楽の違法コピー品など著作権侵害のコンテンツを扱う悪質サイトでは22カ所を名指しした。同様のリストを公表している米通商代表部(USTR)の事例を参考に作成したが、USTRが米国外を対象にしたのに対し、欧州委はコンテンツ配信サービス米クラウドフレアを記載したのが特徴だ。同サイトは日本の海賊版サイト「漫画村」が利用していたことで知られる。

欧州委は世界全体で、違法コピー品を扱う海賊版サイトの約4割がクラウドフレアを利用と指摘。動画や音楽などの著作権者から指摘があった場合にはアクセス停止やアカウント削除などに応じるべきだと訴えている。

リストには偽造品などを扱っている懸念がある電子商取引サイトも盛り込んだ。日本ではLINEの親会社として知られる韓国のインターネット大手ネイバーなど6カ所が対象となった。

偽造品の問題が深刻な医薬品を扱うオンライン薬局(3カ所)、偽造品などを扱っている可能性がある世界各地の市場(21カ所)なども列挙した。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。