中部電力は18日、三重県四日市市から愛知県弥富市へ公道を通って変圧器1台(15トン)をトレーラーで輸送する途中、人体に有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)を含む油が最大約50ミリリットル流出した可能性があると発表した。油が漏れないようにする処置が不十分だった。
少量で、トレーラー監視のため後方を走っていた輸送業者の車には油が付着しておらず、飛散は限定的とみられるとして、中部電は「ただちに健康や環境に影響はないと判断している」と説明した。
四日市火力発電所1、2号機の廃止に伴い、17日午後2時から3時半にかけ変圧器を弥富市の処理施設に運んだ。流出跡が到着後に見つかり、200ミリリットルあった油が150ミリリットルに減っていた。
PCBは熱に強く電気機器の絶縁油などに使われる。毒性が強く自然界では分解が難しい。〔共同〕