2019年2月18日(月)

マルナカが総菜の新工場 能力3倍、フルーツも加工

サービス・食品
小売り・外食
中国・四国
2019/1/20 4:00
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イオン傘下でスーパーを展開するマルナカ(高松市)は54億円を投じて総菜工場を新設する。既存設備の3倍に能力を引き上げるとともにフルーツも含め加工の一貫性を高めることで、店舗での作業を減らし品質を安定させる。2022年のマックスバリュ西日本、山陽マルナカ(岡山市)との経営統合後も、総菜生産の中核拠点と位置づけ、拡大する中四国の中食市場を取り込む。

総菜の供給力を強化し、中食需要を取り込む(高松市、マルナカ栗林南店)

新工場は高松市下田井町の1万9000平方メートルの敷地に鉄骨2階建て延べ床面積9700平方メートルの建屋を整備し、19年12月に稼働する予定。同市木太町の現工場は老朽化が進んでおり、新工場稼働を機に閉鎖する。230人の従業員は新工場に移り、さらに370人を新規に雇用する。

新工場では現工場で扱っている総菜や弁当、すしに加え、調理パンや漬物、カットフルーツの製造ラインも新設する。総菜用の調味料も用意し、切り分けた肉や野菜などの具材とともに店舗に配送。各店舗では調味料と具材を合わせるだけで店頭に商品を並べることができるようにする。

カットフルーツは各店舗で店内で果物を切って盛りつけているため、店舗ごとに大きさや量が異なるなど品質にムラが生じている。新工場で一括して加工することで、店頭での品質を安定させ、フルーツタルトや果物の盛り合わせなど新商品も展開する。

新工場稼働を機に香川県外の工場への委託分を内製化する。配送時間を最大で2日ほど短縮し、食品の鮮度を維持する。

香川は人手不足が深刻化しており、従業員の確保が課題となっていることから、企業主導型の保育所を併設して従業員が働きやすい環境を整える。従業員に加えて地域の住民も利用することができ、5歳までの子供を最大で30人受け入れる。99人が入居できる従業員寮も併設する。

新工場で加工した総菜は、四国と淡路島のマルナカ全143店に配送する。マックスバリュ西日本、山陽マルナカとの3社統合後は、岡山も含めた3社の店舗網への総菜の加工・配送拠点となることも見込まれる。

マルナカの18年2月期の売上高は1786億円。マックスバリュ西日本と山陽マルナカと統合後の26年2月期には売上高7000億円を目指す。

 マルナカ(高松市)が総菜工場の新設に踏み切った背景には、共働きや高齢者の一人暮らしの増加などによる地方都市での中食需要の増加がある。さらに四国内でのスーパーの競争激化で能力増とコスト削減の両立に迫られた事情もある。
 2009年に2561億円だった四国のスーパーの飲食料品販売額は17年には3041億円と19%伸びた。販売額合計に占める飲食料品の割合は65%から75%に増えた。ただ、スーパーの店舗数も09年の158店から17年には192店に増えており、17年の1店舗あたりの飲食料品販売額は約15億8000万円と前年並みにとどまり、09年を下回っている。
 少子高齢化が進む中、マルナカは今後も総菜など中食の需要は増すとみており、企業戦略の中心に据え、同じ総菜でも4県で味を変えるなど地域の好みにあわせて提供している。高松市木太町の工場でセンター長を務める近藤博志氏は「供給能力を高めることで、より地域に密着した商品開発をすすめていきたい」と述べた。(櫻木浩己)

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