2019年5月24日(金)

東京農工大、郡山の廃校舎を研究拠点に 薬草・果物など

2019/1/17 22:00
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東京農工大学は今春、福島県郡山市の廃校になった小学校に農業の研究拠点を開設する。約20室ある教室を利用して薬草や果物などの研究をするほか、校庭を利用して牛を飼育し酪農の研究に取り組む構想もある。福島県富岡町など県内各地で実施する予定の研究や学生の実習をする際の拠点としても活用する。

昨春に廃校になった根木屋小学校の校舎(福島県郡山市)

17日、福島さくら農業協同組合(郡山市)と包括連携協定を締結するのと併せて発表した。

拠点となるのは旧根木屋(ねぎや)小学校。磐越自動車道の郡山東インターチェンジに近い里山地域で周辺校と統合され2018年3月に廃校になった。鉄筋コンクリートの校舎は築22年と比較的新しい。校庭を含めて市から一体で借り受ける案が有力。

まず2~3教室を使い、漢方薬に使う薬草やブルーベリーの改良などに取り組む。校庭を使って牛乳生産や植物工場の研究をする計画もある。当面、研究者が東京から出張して研究にあたる。

千葉一裕・大学院農学研究院長は「震災復興をお手伝いしたことがきっかけになり、ここまで発展した。世界の農業に貢献できるような研究成果を生みたい」と抱負を語った。

東京農工大は長野県や埼玉県にも実習などのための拠点を持つ。福島県は復興支援が出発点だけに農業振興に重点を置くことが特徴になる。

野村義宏教授は「付加価値が高く商品として販売できる農産物の開発を目指したい」と語った。

また「研究テーマの候補は数十件ある。研究のための準備や環境整備などに、市や農協の協力が得られるのは大変ありがい」と拠点の開設を決めた背景を説明した。

農工大は同日、富岡町とも連携協定を結んだ。農畜産物の研究には様々な気候や土壌の条件が必要になるため、他の県内自治体とも同様の協定を結ぶ計画だ。

農工大は郡山市で小学生向けサイエンススクールなどの教育事業に取り組んでいる。今後、地域貢献策も積極化する。

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