ダイナブック、シャープ傘下で初のPC新モデル発売

2019/1/17 16:41
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シャープのパソコン事業子会社ダイナブック(東京・江東)は17日、シャープの傘下に入って初めてとなるパソコンの新商品を発表した。最新の液晶パネルを搭載するなど、シャープ本体との融合効果を発揮している。まず国内向けで月産1万5千~2万台を目指す。世界市場での復権に向けた第一歩の製品と位置付けており、将来の海外展開も視野に入れる。

新たに発売した「ダイナブックG」シリーズ

記者会見するダイナブックの石田会長(左)と覚道社長

シャープは2018年10月、東芝でパソコン事業を手掛けていた「東芝クライアントソリューション(TCS)」の株式80.1%を取得。19年1月1日に社名を「ダイナブック」に変更した。17日に記者会見したダイナブックの石田佳久会長(シャープ副社長)は「シャープグループの総力を生かしてブランド価値を高めたい」と話した。

発表したのはノートパソコン「ダイナブックG」シリーズ。軽量で省電力性能に優れた「IGZO(イグゾー)」技術を使った新型液晶パネルを採用した。最軽量モデルで739グラムと従来モデルから2割弱軽くしたほか、落下しても壊れにくい耐久性を高めた。消費者向けとカスタマイズ可能な法人向けを用意し、17日から販売を始めた。

ダイナブックは今後、シャープや鴻海精密工業の経営資源も活用して海外市場で再成長を狙う。現状で22%の海外売上高比率を20年度には42%まで引き上げる方針だ。

シャープ傘下に入るまでは構造改革の一貫で不採算の海外事業を縮小させてきた。今後はシャープが欧米などに持つ複合機の販路も活用する方針。ダイナブックの覚道清文社長は「もう一度、海外でのプレゼンスを拡大したい。今回の商品を含めて展開を考える」と意気込みを語った。

ダイナブックの19年3月期売上高は1600億円を見込む。海外事業を拡大し、21年3月期には2倍超の3400億円を目指す。利益面でも20年3月期には通期の営業損益を黒字転換し、21年3月期に営業利益70億円の目標を掲げている。

生産体制も再構築する方針。ダイナブックは中国・杭州市に自社工場を持つが、覚道社長は「今後のビジネスの拡張性や1カ所で生産するリスクも考える」と述べ、シャープや鴻海の生産基盤も活用する考えを示した。

このほかサーバーやデスクトップ型パソコンといった新たな分野の商品や関連サービスも海外で手掛け、収益源を増やしていく考えだ。

(川井洋平)

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