米朝高官、再会談巡り協議へ 北朝鮮高官が訪米

2019/1/17 16:12 (2019/1/17 20:06更新)
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【ソウル=恩地洋介、ワシントン=永沢毅】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の側近、金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長が17日夜、北京空港からワシントンに向け出発した。2回目の米朝首脳会談の時期や開催地を巡り、ポンペオ米国務長官らと協議する予定。再会談は2月中旬から3月にかけてベトナムで開催する案が有力視されており、まとまれば18日にも発表に至る可能性もある。

トランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩委員長=ロイター

トランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩委員長=ロイター

金英哲氏は17日午後、平壌から空路で北京空港に着いた。同地発の米民間機に乗り換え、米東部時間の17日夜にワシントン入りする。党統一戦線部のキム・ソンヘ統一戦線策略室長が同行。金英哲氏はワシントンでポンペオ氏のほか、ハスペル米中央情報局(CIA)長官とも会談する方向で調整している。

2019年の年初に金正恩氏から書簡を受け取ったトランプ米大統領は先週、金正恩氏に書簡を送った。米メディアによると、ベトナムやタイで再会談する案を示したもようだ。ワシントンで金英哲氏は書簡への回答を記した金正恩氏の親書をトランプ氏に手渡す可能性がある。

米ワシントン・ポストは16日、米政府高官らの話として、再会談は3月か4月にベトナム中部のダナンで開かれる案があり、18日にも発表する可能性があると報じた。一方、韓国の公共放送KBSはベトナムの首都ハノイが有力だとするベトナムの外交関係者の見方を伝えた。ロイター通信は17日、ベトナムが金正恩氏の公式訪問を受け入れる準備に入ったと報じた。

ベトナムは北朝鮮と長年、友好関係にある。共産党の一党独裁体制ながら経済発展をなし遂げたことから、金正恩氏が経済開発の研究対象としているとされる。17年には金正恩氏の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件でベトナム国籍の女が逮捕されて関係が冷え込んだが、18年11月に李容浩(リ・ヨンホ)外相が訪問し、関係の修復を進めた。

ベトナムは南シナ海で中国との領有権争いを抱える。米朝首脳会談のホスト役を担うことで、安全保障の面で米国との関係を強め、中国をけん制する狙いもありそうだ。

もっとも、肝心の非核化交渉の中身では米朝の溝は埋まっていない。米朝の高官協議はポンペオ氏が18年10月に平壌を訪れて以来、開かれていない。11月には金英哲氏がニューヨークでの協議予定を直前にキャンセルした。非核化の具体的措置の実行を求める米国に対し、北朝鮮はその前に経済制裁の解除が必要と主張している。

会談の日程と開催地の決定が先行するのは、18年6月にシンガポールで開いた1回目の首脳会談と同じだ。開催までの約1カ月の間には、金正恩氏がとった強硬姿勢に不信を抱いたトランプ氏が会談の取りやめを宣言するなど曲折も経た。

ワシントンで首脳会談の開催が決まれば、米国のビーガン北朝鮮担当特別代表と北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官による実務者協議が開かれる可能性がある。崔氏は17日、北京から空路でスウェーデンに向かったとみられている。

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