2019年4月18日(木)

働き手、40年は5人に1人が高齢者 AI活用など急務

2019/1/15 18:23
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働く人の5人に1人が高齢者という時代が訪れようとしている。厚生労働省が15日に公表した就業者の長期推計によると、経済が成長して働く女性や高齢者が増える場合、2040年には就業者に占める65歳以上の割合が2割近くになる。一方で医療や福祉を除くと多くの業種で働き手が減る。経済の活力を保つには、技術革新と働き方の見直しが避けられない。

厚労省の雇用政策研究会(座長=樋口美雄労働政策研究・研修機構理事長)が就業者推計を盛り込んだ報告書案を公表した。日本経済がゼロ%成長に近い状態が続き、女性や高齢者の労働参加が進まない場合は、40年の就業者は17年に比べ1285万人少ない5245万人と20%減る。

40年は高齢者人口がピークを迎える。経済成長と労働参加が進むケースでも就業者は17年比で1割近く減り、高齢者の存在感が増す。17年の実績値では就業者に占める65歳以上の比率は12%と、8人に1人だった。

経済が成長し働く人が増えるケースで就業者数を産業別にみると「医療・福祉」は40年に974万人となる。就業者の16%と、17年の12%から拡大する。「農林水産業」や「鉱業・建設業」「卸売・小売業」は就業者が減る。

働き手に占める高齢者が増えると、非正規で働く人が増えると予想される。現役世代と比べると、短時間で働く仕事を選ぶ傾向が強まるためだ。足元でも高齢者や女性に多いパートタイムの比率は17年に14%と、93年の7%から2倍になった。

総務省の労働力調査によると、18年7~9月に非正規雇用だった人のうち「家事・育児・介護等と両立しやすい」を理由に挙げた人は261万人と、調査が始まった13年1~3月から45%増えた。「正規の仕事がない」との理由で非正規を選ぶ人を初めて上回った。

高齢者が働きやすくするには、在宅勤務などをしやすくするデジタル技術の開発や社内制度の整備が必要だ。介護などをする現役世代を支え、生産性を高めるためにも欠かせない。

報告書によると、AIなど新技術の進展で17~40年の間に年率0.8%程度の生産性向上が見込める。報告書は「ライフステージや希望に応じて就業できる環境の整備が急務」とも指摘した。

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