スリランカ、外貨準備取り崩し 対外債務を返済

2019/1/15 17:10
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【ニューデリー=黒沼勇史】スリランカが外貨準備を取り崩し、対外債務の返済を始めた。14日にまず10億ドル(約1080億円)を返済したよう。金融市場で資金を調達できず、外準に頼らざるを得なかった。19年中に満期を迎える対外債務59億ドルをすべて外準でまかなうのは難しく、綱渡りの債務管理が続きそうだ。

中国などの融資でインフラを整備した結果、対外債務が急増した(スリランカ南部の港)

スリランカ中央銀行のクマラスワミ総裁が明らかにした。政府系銀行を通じ、国際債券市場で資金を調達するもくろみが外れたため、2018年末時点で69億ドルあった外準の一部を充てた。

スリランカは中東と東アジアを結ぶシーレーン(海上交通路)に位置する。対中債務の返済に行き詰まり、17年末に戦略的要衝にある南部のハンバントタ港の運営権を中国企業に譲渡した。債務残高の15%弱が中国からの借入金とみられる。

18年末の対外債務は、17年末比7%増の531億ドルだった。米格付け会社S&Pグローバルによると、政府の利払いは歳入の38%に達し「レバノン、エジプトに次ぐ世界3位の高さだ」という。国際通貨基金(IMF)に追加支援を要請する可能性もある。

スリランカのシリセナ大統領は18年10月、ウィクラマシンハ首相を解任すると一方的に発表した。12月に同首相が政権運営を再開したが、2カ月の政治空白の間に通貨安が進み、外貨準備高は10億ドル目減りした。首相と大統領の政争が経済危機に拍車をかける懸念も残っている。

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