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五輪招致疑惑、仏当局の捜査の行き着く先は…
編集委員 北川和徳

2019/1/16 2:00
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2020年東京五輪・パラリンピックの招致活動をめぐる疑惑で、フランスの司法当局が日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)の贈賄容疑での捜査を始めたことが世界で一斉に報じられた。

東京大会の招致疑惑がフランスで捜査されていることは3年前の16年5月に明らかになっている。当時と何が変わったのか。今回は裁判所が起訴するかどうかを判断する手続きに入ったらしい。決着に向けて動き始めたということか。

JOCの竹田会長は15日、記者会見し、2020年東京五輪・パラリンピック招致活動の疑惑について改めて否定した

JOCの竹田会長は15日、記者会見し、2020年東京五輪・パラリンピック招致活動の疑惑について改めて否定した

いつか動き出すと予想してはいたが、このタイミングは驚いた。しばらく沈静化したのは東京大会への影響を配慮したからであり、次の動きは20年秋以降と思っていたからだ。日産自動車のゴーン元会長逮捕の意趣返しでは、との臆測が広がったのも理解できる。

竹田会長の訴追が決まったわけではないし、起訴されても有罪とは限らない。明らかな事実は、竹田会長が理事長を務めていた東京の招致委員会がコンサルタント契約をしたシンガポールの会社に、東京大会が決定する前後の13年7月と10月に総額約2億円余りを送金したことだ。

この会社が国際オリンピック委員会(IOC)の当時の有力委員だったラミン・ディアク氏(セネガル)の息子、パパマッサタ氏と関係が深く、同氏に資金が流れていることをフランス当局は確認しているとされる。

リオデジャネイロ五輪では組織委会長を務めたカルロス・ヌズマン氏が招致をめぐる贈賄罪で逮捕、起訴された。このときも資金がパパマッサタ氏に渡っている。東京からの送金も賄賂として使われた疑いは強い。

シンガポールの会社の実態は、フランスの捜査で明らかにされるだろう。IOC委員買収のためのトンネル会社だったとなれば、竹田会長が知らなかったとしても、その会社と契約して招致に成功した東京大会は汚れた五輪となってしまう。

国際手配されている渦中のパパマッサタ氏はセネガルにいて当局の聴取は受けていない。捜査は長期化し、結論が出るのはやっぱり20年秋以降かもしれない。

ただ、必ず決着はつく。その覚悟はしておいた方がいい。

(20年東京五輪まであと555日)

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