2019年2月18日(月)

東芝、医療・介護データ 自治体向け解析

日経産業新聞
エレクトロニクス
2019/1/15 9:30
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東芝デジタルソリューションズは地方自治体向けに医療・介護関連のビッグデータ解析システムを提供する。自治体が蓄積している10年ほどのデータを徹底的に洗い出して、疾病、介護予防などの計画づくりにつなげる。高齢化によって自治体の医療・介護負担は膨らんでおり、高度解析で手を打つ。まず大都市を中心にしてサービス利用をめざす。

自治体が抱える健康診断、介護に関連したデータを解析する。例えば、10年分の介護サービスのデータがそろっていれば、複数の視点から要介護認定者の状況、改善の成果、重度化するまでの期間などを細かく点検できる。

各自治体はこうした定量的なデータを踏まえて、医療、介護サービスの課題をつかめる。AI技術も駆使して多角的に検討する材料にもなる。

クラウド経由でのサービス提供になる。自治体の担当者はみずからの端末を通じ、データの解析結果を自由に調べられる。こうした実績をベースにし、介護施設のサービス向上にもつなげる。高い成果を上げている施設の取り組みを、地域内で共有する。栄養指導、ヘルスケア指導など施設が抱える悩みを解消できる。

まず政令指定都市、東京都23区など住民が比較的に多く、大規模データを扱う100程度の自治体に売り込む。住民、4500万人に相当する。 すでに川崎市、東京都品川区がデータ分析システムを活用しており、結果を積み重ねながら全国に導入自治体を広げる。現在、福祉関連システムの売上高は10億円規模。3年後をめどに30億円程度と3倍にする。

地方自治体は、健康増進や介護保険などを担当する部門が膨大なデータを保有している。ただ、組織をまたいだ共有に限界があるうえ、総合的に分析するまでにいたっていないのが現状だ。自治体に眠るこうしたビッグデータを有効活用することで、高齢化社会が立ち向かう課題を解消できるとみる。

高齢化により今後、医療・介護給付費の急増を指摘される。団塊の世代が「後期高齢者」となる2025年、介護給付費は15年と比べ約2倍の20兆円になるとの試算もある。

長寿大国でもある日本は、世界的にみても介護の課題先進国として注目される。関連データがしっかり残されており、海外のAI研究者が実証実験に取り組む事例もある。東芝はビッグデータ解析を通じ現状分析や介護プラン、疾病・介護の予防計画を促す。(志賀優一)

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