2019年3月22日(金)

中国、カナダ人に死刑判決 ファーウェイ事件で圧力か

ファーウェイ
中国・台湾
2019/1/14 22:27
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【大連=原島大介】中国遼寧省大連市の中級人民法院(地裁)は14日、麻薬密輸罪に問われたカナダ人男性被告への差し戻し審で、被告に死刑判決を言い渡した。一審判決は懲役15年だったが、高裁が刑が軽いとして審理を差し戻していた。中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)幹部を逮捕したカナダを揺さぶる狙いもあるとみられる。

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麻薬密輸罪に問われた大連地裁での差し戻し審で、死刑判決を言い渡されたカナダ人のロバート・ロイド・シェレンバーグ被告(中央。中国中央テレビから)=AP

麻薬密輸罪に問われた大連地裁での差し戻し審で、死刑判決を言い渡されたカナダ人のロバート・ロイド・シェレンバーグ被告(中央。中国中央テレビから)=AP

麻薬密輸罪に問われているのは、カナダ人のロバート・ロイド・シェレンバーグ被告。地裁は同日の審理で、被告が国際的な麻薬密売組織に関与していたことを示す証拠があると認定。死刑とともに、全財産の没収を言い渡した。

地裁によると、被告は2014年11月、仲間と共謀して大連からオーストラリアに船で麻薬を密輸しようと計画。密輸用のコンテナや倉庫などの手配を仲間に指示した。

ただ、仲間の一人が公安当局に通報したために事件が発覚。被告は飛行機でタイに逃亡を図ったが、経由先の広東省広州で逮捕された。公安はその後、222キログラムのメタンフェタミンを押収した。

大連地裁は16年3月、シェレンバーグ被告の審理を開始した。中国では麻薬密輸罪の最高刑は死刑だ。ただ密輸が未遂に終わったことに加え、主犯でないなどとして18年11月、被告に懲役15年、15万元の罰金の判決を言い渡した。

一方、検察側は「被告は国際的な麻薬密売組織に属しており、今回の事件でも主体的な役割を果たした」とし、一審判決の軽さを不服として、審理の差し戻しを要求。18年12月に遼寧省高級人民法院(高裁)が大連地裁に対し、審理のやり直しを命じていた。

カナダ当局がファーウェイ創業者の娘、孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を逮捕した後、中国はカナダへの報復措置とみられる動きを強めている。カナダメディアによると、既に元外交官などカナダ人13人を拘束し、うち8人を釈放した。

孟氏の逮捕は米国が要請しており、今後はカナダが米側に孟氏の身柄を引き渡すかが焦点となる。中国の一連の行為は、カナダ政府に揺さぶりをかける意図があるようだ。

ファーウェイを巡っては、ポーランドで同社の中国人幹部がスパイ容疑で逮捕されている。

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