2019年2月17日(日)

台風1号はサイクロンに 22年ぶり観測史上7回目

2019/1/14 22:21
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1951年の統計開始以降、最も早い元日に発生した台風1号がマレー半島で東経100度線を西に越えて「サイクロン」に変わる珍しい現象が起きた。同様の現象は観測史上過去6回しかなく、97年の台風26号以来、22年ぶりのこと。東風に押されて水温が高い海域を進んだため、勢力が維持されたとみられている。

タイ南部ナコンシタマラート県で、「パブーク」の影響で浸水した場所をバイクを押して歩く人(4日)=AP

タイ南部ナコンシタマラート県で、「パブーク」の影響で浸水した場所をバイクを押して歩く人(4日)=AP

台風は、赤道以北で東経180度以西の太平洋と南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち低気圧域内の風速が17メートル以上のものを指し、国際的に気象庁が監視を担当している。東経100度線より西では呼び方がサイクロンに変わり、監視担当もインド気象局に変わる。

台風1号は元日午後3時ごろにベトナム沖の南シナ海で発生。西進して5日午前0時にはマレー半島で東経100度線を越え、気象庁の監視域を出た。タイでは死者を出し、家屋を倒壊させるなどした。その後、サイクロンとしてインド洋のアンダマン海を進み、次第に勢力が弱まって6日午後3時(日本時間)には熱帯低気圧になった。

現在、北半球は冬。水温が低い海域が広く、台風のエネルギー源になる水蒸気が少ない。冬に台風が日本に近づかず、赤道に近い低緯度エリアを東風に乗って進むものが多いのはこのためだ。さらに台風1号はインドシナ半島に上陸せずにタイランド湾を進み、水蒸気を取り込み続けた。

日本の場合、台風は番号で呼ばれることが多いが、実は名前が付いている。台風1号の名前は、ラオスで淡水魚を意味する「パブーク」。日本を含む14の国と地域が加盟する台風防災に関する国際機関「台風委員会」(マニラ)が事前に用意した140個の名前の一つだ。

台風の名前は、1番の「ダムレイ」(カンボジアで「象」の意味)から140番の「サオラー」(ベトナムで牛の仲間の意味)まで使うと1番に戻る。パブークは34番。サイクロンになっても名前は変わらない。ちなみに、日本がエントリーした台風の名前には、星座にちなむ「テンビン」や「コグマ」などがある。〔共同〕

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