インドネシア機墜落、ボイスレコーダーを回収

2019/1/14 16:14
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【ジャカルタ=鈴木淳】インドネシアで2018年10月、ライオン航空610便(乗員乗客189人、米ボーイング737MAX8型機)が墜落した事故で、インドネシア国軍幹部は14日、操縦室内の会話などを記録する「音声記録装置(ボイスレコーダー)」を回収したことを明らかにした。インドネシア運輸安全委員会は記録を分析し、詳しい事故原因の究明を進める。

回収された機体の一部を調べる運輸安全委の調査官(2018年11月、ジャカルタ郊外)=ロイター

回収された機体の一部を調べる運輸安全委の調査官(2018年11月、ジャカルタ郊外)=ロイター

国軍によると、14日朝、海軍などの捜索隊が首都ジャカルタ北方の墜落現場付近の海底で発見した。これまで「飛行記録装置(フライトレコーダー)」は見つかっていたが、現場海域は海流の流れが速く、汚泥も堆積しているため、音声記録装置の発見が遅れていた。

610便は18年10月29日午前6時20分(日本時間午前8時20分)ごろ、ジャカルタ郊外の空港を離陸した直後に急降下し、13分後にジャカルタ北部の海に墜落した。離陸後、副操縦士が管制塔に「飛行制御に問題がある」と報告しており、音声記録装置に残る操縦室内のやり取りを分析することで、事故原因の特定に一歩前進する。

安全委は事故から1年となる今年10月末をメドに最終報告をまとめる。

ライオンエアの旅客機が墜落した現場海域付近で発見されたボイスレコーダー(下)(14日)=インドネシア海軍提供・共同

ライオンエアの旅客機が墜落した現場海域付近で発見されたボイスレコーダー(下)(14日)=インドネシア海軍提供・共同

安全委が18年11月末に公表した事故原因の中間報告によると、610便の機体の空中姿勢を測る「迎え角(AoA)センサー」について、離陸から墜落するまでの10分強の間、「左右のセンサーで(データが)20度食い違っていた」と指摘。センサーから入力された情報に誤りがあり、機首が下がりすぎたことが墜落原因である可能性が強まっている。

610便に使用された737MAX8型機はボーイングの新型機で、墜落事故を起こしたのは初めて。安全委は同機で使用された後、交換されたセンサー部品などをボーイングの施設に持ち込み、詳しい分析を進めている。

事故では乗員乗客189人が犠牲となった。墜落時の衝撃が大きく、身元確認は難航している。国家捜索救助庁は18年11月に現場海域の捜索を中止していたが、その後も国軍と安全委が音声記録装置などの捜索を続けていた。

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