2019年3月20日(水)

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サンウルブズ内憂外患 スーパーラグビー除外の危機

2019/1/12 1:00
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スーパーラグビー(SR)の日本チーム、サンウルブズが2020年を最後に大会から除外される可能性が高まっている。SRがチーム削減を検討中で、日本ラグビー協会内でも撤退論が強い。日本代表強化の礎であり、ファンの支持も厚いサンウルブズは内憂外患の状況だ。

サンウルブズは2021年以降のスーパーラグビー参加が不透明になっている

サンウルブズは2021年以降のスーパーラグビー参加が不透明になっている

「おまえたちは金銭的にSRに貢献していない」。昨年11月、アイルランドでSRの主催団体サンザーの理事会が開かれると、サンウルブズへの批判が飛び出した。

サンザーはオーストラリアなどSRに参加する4カ国のラグビー協会でつくる。「契約満了」を前に日本への風当たりが強まる背景には、SR全体の人気停滞がある。近年は観客数やテレビ視聴者数で苦戦。18年に参加チーム数を3減の15としたが、効果は薄かった。

関係者によると、豪州のテレビ局が放映権料引き上げを餌に21年からの1チーム減を要求。今春にも結論が出るが、削減となれば各国の「ババ抜き」が始まる。サンウルブズは昨季最下位と苦戦。他国のように協会からサンザーへの出資もしておらず、立場は弱い。

日本は16年にSRに加入。20年までの参戦は契約で確定済み。世界の強豪クラブと手合わせできる利点は誰もが認める。ジョセフ日本代表ヘッドコーチは「代表の成長にはSRでの経験が生きている。SRで戦い続けることが大事」と話す。

サンウルブズは日本企業をサンザーに紹介するなどして継続を訴える考え。ただ、チームを設立した日本協会の支援がないところが痛い。「これからはSRより、国内のトップリーグ(TL)で代表強化をした方がいい」と協会幹部は話す。

脱退へ傾く一因は、国際統括団体が強豪国10カ国によるリーグ戦方式の新しい世界大会を計画しているから。実現すれば日本代表と強豪国の対戦が増加。SRがなくても十分という理屈だ。ただ、この大会は未確定のうえ、降格のリスクもある。「強化にはやはりSRがあった方がいい」と代表関係者は話す。

協会がつれない理由がもう1つ。TLは21年度から新リーグに移行する。幹部は「SRがない方が新リーグの価値が上がる」。確かに国内の基盤となっているTLの充実は必要。参加企業の金銭負担を減らすため、稼ぐ力も磨かねばならない。

ただ、ラグビーはサッカーなどよりも試合数が少ない一方、チームが抱える選手が多い。収益拡大は簡単でない。新リーグがSRの穴を埋め、市場規模を広げられるかは不透明だ。協会内には正反対の意見もある。「ファンは海外勢とのレベルの高い試合を見たい。SRの(日本を基盤とする)チーム数を増やす方がいい」とある幹部。関心を持つTL企業は複数あり、実現の可能性はある。

初の国内開催となるワールドカップは11月に閉幕。その時には次の数十年間のビジョンが固まっている必要がある。SRをなくしたとき、どういう成長の絵を描くのか。協会のリーダーシップが問われる。(谷口誠)

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