2019年1月18日(金)

メーシーズ株価急落18%安、ネット投資や店頭割引が利益むしばむ

ネット・IT
小売り・外食
北米
2019/1/11 21:00
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【ニューヨーク=平野麻理子】米百貨店メーシーズの株価が10日の市場で18%安と急落した。2018年の年末商戦で売上高が予想を下回り、業績予想を下方修正したことが嫌気された。既存店ベースで売上高は1%弱増えたが、ネット部門への投資や店頭での割引を進めた結果、利益がむしばまれた。ネット通販勢との競争激化が既存の小売業者の体力を奪う構図が顕著になっている。

米国では毎年11月下旬の感謝祭前後からクリスマスに向けて消費が盛り上がる。メーシーズでは2018年11~12月の比較可能な既存店売上高が、前年同期並みに留まった。事前の見込みには届かず、19年1月期通期の業績予想は下方修正を迫られた。1株利益予想は昨年11月中旬時点の4.10~4.30ドルから、3.95~4.00ドルに見直された。

マスターカードの集計によると、18年11月1日から12月24日までの小売売上高は店舗・ネットの合計で前年同期比5.1%増と、過去6年で最大の伸びだった。このうちネット経由の売上高の伸び率は19%を超えた。全体をネット通販がけん引したのは事実だが、ネット通販との融合が成功したターゲットや低価格が支持されているコストコは店舗中心でも成長を続けている。

メーシーズ不調の要因について、小売業界に詳しい調査会社テルジー・アナリスト・グループのダナ・テルジー最高経営責任者(CEO)は「オムニチャネル化への投資や値引きによる利益下押しを相殺できるだけの売り上げをあげられなかった」と分析する。

メーシーズによると、オンライン部門の売り上げは2桁の伸びを記録した。アマゾン・ドット・コムなどと対抗するには成長分野への投資や値引き自体は不可欠だが、それ以上に稼ぐことができなければ、利益が食われていくだけだ。メーシーズでは、年末商戦で期待していたほどスポーツ衣料や化粧品の販売が伸びなかった。

伝統的な小売業の中で勝ち組の代表格であるウォルマートでさえ、利益率の低下に直面している。輸送コストの高まりや海外での投資、アマゾンとの価格競争が業績に響く。18年は小売り大手のシアーズ・ホールディングスが経営破綻したが、19年も足元が弱まった小売りチェーンを中心に店舗の大量閉鎖や倒産が相次ぎそうだ。

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