全トヨタ労連、中央委で要求方針決定 賃金水準重視

2019/1/11 16:48
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トヨタ自動車グループ企業の労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会は11日、東京都内で中央委員会を開き、2019年春季労使交渉の要求方針を正式に決めた。グループ内の賃金格差の是正を一段と進めるため賃金改善分に相当するベースアップ(ベア)中心の交渉から、賃金水準の絶対額や賃金以外の「人への投資」などを含めた交渉を重視する姿勢に転換する。

中央委員会前に会見する全トヨタ労働組合連合会の鶴岡光行会長(11日、都内)

■ベア3000円以上は目安

要求方針はベアを意味する「是正分」という表現を避け、「定期昇給に相当する賃金制度維持分に月3000円以上を加えた総額原資を要求する」とした。組合員1人当たりの平均賃金引き上げ額も明示する。ベア相当の月3000円以上はあくまでも目安と位置付け、要求に盛り込むかは傘下労組の判断に委ねる。中小労組の交渉で一定の目標額が必要との声に配慮した。一時金は年5カ月以上とした。

同日に記者会見した鶴岡光行会長は「是正分の議論だけでは本当の意味の改善につながっていなかった」と指摘した。これまでの交渉も賃上げに一定の効果があったものの、グループ大手と中小との賃金格差がなかなか埋まらず人材流出などにつながっているとの危機感が背景にある。19年交渉の見通しについては「米中貿易摩擦などの問題がある。先行き不透明でかなり厳しい交渉になる」とした。

全トヨタ労連は18年交渉ではベア3000円以上の統一要求を掲げていた。傘下最大のトヨタ自動車労働組合も3000円の要求を掲げたが、会社側はベアの具体額を非公表とするなど異例の決着となった。トヨタ労組は19年要求でベアの具体額を示さない方向で検討に入っている。

上部団体の自動車総連は10日、19年交渉でベアの獲得目標を掲げず、月額賃金の目標を重視する方針を正式決定した。

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