ボクシングの世界主要4団体で6階級制覇を成し遂げたマニー・パッキャオ(フィリピン)が1月19日、米ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデンアリーナで2019年最初の試合に臨む。相手は世界4階級制覇の実績を持つエイドリアン・ブローナー(米国)。2018年7月に獲得した世界ボクシング協会(WBA)ウエルター級王座の初防衛戦を行うことになった。
パッキャオにはリングに上がり続ける理由があるようだ=ロイター
全盛期には世界中に衝撃を与えたパッキャオも昨年末に40歳を迎えた。すでにボクサーとしては多くを成し遂げ、現役引退後の名誉の殿堂入りは確実だ。16年にフィリピン上院議員選挙に当選し、政治活動にも本腰を入れている。それにもかかわらず、パッキャオが多忙な日々の合間を縫って依然戦い続けることを不思議に思うファンは少なくない。
■「ボクシング愛」だけじゃない?
本人は「ボクシング愛」を語り続けているが、実際には懐事情が関係しているというのはボクシング界では有名な話である。18年10月、スポーツ専門局ESPNは「パッキャオは米内国歳入庁(IRS、日本の国税庁にあたる)に8桁の"借り"があるため、16年以降は米国内で試合ができなくなっていた」と報じた。事実なら数千万ドルもの税金を滞納している状況にある。18年までプロモーター契約を結んでいたボブ・アラム氏は何度もパッキャオの浪費癖と税金滞納問題を指摘してきた。
パッキャオは「世紀の一戦」として注目された15年5月のフロイド・メイウェザー(米国)との世界ウエルター級王座統一戦だけでも約1億5000万ドル(当時の為替レートで約180億円)を稼いだとされるが、ギャンブル好きを公言するとあって出費も桁違いに多く、高額な報酬を依然求めなければならない状況にあるのは確かなのだろう。1戦ごとに少なくとも数百万ドルのファイトマネーが望める人気を保っているのだから、現役に固執するのも理解はできる。
今回は「米政府との取り決め」で久々にラスベガスでの試合ができるようになったとされるパッキャオに、おあつらえ向きのプランがある。19日のブローナー戦に勝てば、現在41歳のメイウェザーと年内にも再戦するのではないかと噂されているのだ。
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