2019年1月23日(水)

ベネズエラ、マドゥロ政権2期目へ 米など圧力続く

中南米
2019/1/11 5:24
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【サンパウロ=外山尚之】経済や社会の混乱が続いている南米ベネズエラで10日、昨年5月の大統領選で再選を果たしたマドゥロ大統領の就任式が行われた。米国は選挙の正当性を認めず経済制裁などで圧力をかけ続けるが、マドゥロ氏は国内で権力を完全に掌握。中国やロシアなどの支援もあり体制は揺るぎそうもなく、混乱収束の兆しは見えない。

10日、就任式で署名するベネズエラのマドゥロ大統領(カラカス)=ロイター

「憲法にのっとり、民主的に選ばれた大統領として国を良い方向に連れて行く」。就任式でマドゥロ氏はこう宣誓し新たに6年の任期をスタートした。昨年の大統領選は主要野党の指導者の出馬を認めない形で強行された。政権側はマドゥロ氏が「民主的に選出された」と主張するが、米国のほか中南米の主要国は結果を受け入れない姿勢を示している。

米国や欧州連合(EU)は大統領選のやり直しを求めており、米トランプ政権は8日、ベネズエラ政府に追加制裁を発動した。パラグアイは10日に在ベネズエラ大使館を閉鎖すると発表。ペルーやコロンビアはマドゥロ氏や閣僚の入国を禁止しており、ベネズエラに圧力をかける動きが続くとみられる。

一方で中国やロシア、トルコなど近年、米国との関係が悪化している国々はベネズエラ支援に回っている。多くの国が就任式への特使派遣を見合わせる中、副大統領や閣僚らを派遣しており、マドゥロ氏が直々に感謝を表明する場面もあった。

ロシア政府は昨年12月、核兵器を搭載可能な爆撃機をベネズエラに派遣し、軍事協力を拡大すると発表した。トルコのエルドアン大統領もカラカスを訪問、経済協力を表明。中国は共同で資源開発を進めるとしている。

ベネズエラは頼みの原油生産が落ち込んでいるうえ、米国の経済制裁の影響もあり物資の不足が深刻になっている。物価上昇は年率100万%を超え経済混乱が続く。国連は人口の1割以上にあたる約300万人の国民が国を脱出したと推計する。それでもマドゥロ氏は軍部を掌握し、野党が多数派の議会を無効化するなど国内では盤石な体制で、国内の混乱解決の糸口はみえない。

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