2019年5月21日(火)

欧州委、ナイキを本格調査 オランダの税優遇巡り

2019/1/10 22:00
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【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)の欧州委員会は10日、オランダ政府が米ナイキに提供していた税優遇措置がEUルール違反だった恐れがあるとして、本格的な調査に入ったと発表した。欧州委は優遇措置が一部の企業だけを支援して公正な競争を妨げる違法な「国家補助」だった疑いがあるとみている。

欧州委が問題視しているのは、オランダ国内に拠点を置くナイキの関連会社2社に対してオランダ当局が提供していた税優遇措置。税金を控除できるロイヤルティー(使用料)を、取引実態より過大に評価していた可能性があるという。

2社は主力ブランドの「ナイキ」と「コンバース」について欧州と中東・アフリカ地域の事業を担当し、1000人以上の従業員を抱える。一方で、2社が使用料を支払っていた別のナイキの関連企業は従業員がゼロで、実態的な経済活動もしておらず、オランダで法人税を納める義務はなかった。

欧州委はこうした取引を通じ、ナイキが課税対象となる所得を「2006年以降、過剰に低く見積もってきた可能性がある」としている。EUで競争政策を担当するベステアー欧州委員は10日の声明で「EU加盟国は企業が過度に課税所得を減少させるようなことを認めるべきではない」と強調した。

欧州委は多国籍企業の税逃れへの取り締まりを強化しており、今回の調査もその一環。オランダを巡っては家具販売大手のイケアに提供していた税優遇措置についても本格調査を進めている。

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