2019年3月21日(木)

新興国戦略カギに 関西ペイント次期社長に毛利氏

環境エネ・素材
関西
2019/1/10 20:24
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関西ペイントは10日、毛利訓士代表取締役専務執行役員(60)が4月に社長に昇格する人事を発表した。石野博社長(67)は相談役に就く。石野社長は新興国事業を伸ばし、事業規模を拡大してきた。ただ、足元では新興国経済が鈍化し、経営環境が厳しさを増す。新社長には営業出身のキャリアを生かし、新興国市場の変化への対応力が求められている。

記者会見する石野博社長(左)と毛利訓士次期社長

「大変革の時代を勝ち残り持続可能な成長を遂げるため、収益性を向上し、競争力を身につけたい」。同日大阪市内で記者会見した毛利氏はこう抱負を述べた。

関西ペイントは石野社長のもとで海外展開を進めてきた。競合他社が少ないアフリカや中東で現地企業の買収を進め、2019年3月期の連結売上高の見通しは4260億円と石野社長が就任した14年3月期に比べ約3割増えた。

事業規模の拡大で原料調達力がついたほか、「"内弁慶"だった社員も海外の動向にアンテナをはれるようになった」(石野社長)という。

順調に事業規模を拡大してきた関西ペイントだが、新興国経済の鈍化が懸念材料として浮上している。トルコでは自動車や住宅の需要減速で塗料販売が落ち込む。南アフリカやインドでは通貨安で、原材料の調達コストが膨らんでいる。こうした新興国経済の変化への対応が毛利氏に課せられた喫緊の課題だ。

主要顧客である自動車業界は電気自動車(EV)の開発や自動運転技術の進展などで変革期にある。車の進化に伴って車体に新素材が採用されると、新しい塗料を開発する必要がある。車の技術革新に適応するための研究開発の環境を整えることも求められている。

20年3月期には新たな中期経営計画が始まる。石野社長が築いた海外事業基盤を引き継ぎながら、毛利色をどう打ち出していくかに注目が集まる。

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