2019年6月16日(日)

中国、米朝再会談を後押し 金正恩氏の懸念「理解」

2019/1/10 17:59
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【北京=永井央紀、ソウル=恩地洋介】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は8日の北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との会談で、米朝首脳再会談の調整を後押しすると約束した。中朝双方のメディアが10日伝えた。中朝の緊密な関係を強調し、中国と貿易問題を協議中の米国をけん制した。

中国国営新華社によると、習氏は2018年に中朝関係が改善したとして「両国は共に半島問題の政治解決の推進に尽力する堅固な意志を示した」と強調した。中国の朝鮮半島研究者は日本経済新聞に「朝鮮戦争の平和協定締結や非核化交渉に向け、これまで以上に連携していくとの意思表明だ」との見方を示した。

金委員長の訪中の目的は、暗礁に乗り上げている米朝非核化交渉を打開することだった。朝鮮中央通信によると、金委員長は「朝米関係の改善と非核化交渉の過程で生じた難関と憂慮」を習氏に説明した。北朝鮮は非核化の進展に応じた制裁緩和を求めているが、米国は受け入れず、協議が停滞していた。

同通信によると、習氏は「北朝鮮の主張は当然の要求であり、懸念が解決されなければならない」と理解を示した。「中国は朝鮮半島の情勢安定へ積極的、建設的な役割を発揮する」とも述べたという。習氏にとって北朝鮮は、貿易交渉で圧力を強める米国へのけん制カードになり得る。

ただ、中国側の発表には制裁緩和や訪朝への明示的な言及はない。中国外交筋によると、国連制裁決議を順守する方針も変えていない。北朝鮮に寄り添う姿勢を見せつつ、米国を刺激する内容に踏み込むのは避けたとみられる。

中国国営中央テレビは、金正恩氏の視線が定まらない様子や、習氏の発言を熱心にメモする姿を放送し、中朝の力関係を暗に示した。9日昼に北京飯店で開いた昼食会でも、習氏がホスト役を意味する右側に立つ姿が確認された。

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