2019年3月20日(水)

バングラ縫製工場の労働者がスト、アパレル大手に影響も

南西ア・オセアニア
アジアBiz
2019/1/10 17:51
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【ニューデリー=黒沼勇史】中国に次ぐ世界2位の縫製品輸出国バングラデシュで、縫製工場の労働者の大規模ストライキが続いている。政府による最低賃金引き上げが不平等だとして、数千人の労働者が首都ダッカ周辺でストに突入した。現地報道によると、9日時点で100以上の縫製工場が操業停止に陥った。

100を超える縫製品の委託生産工場が操業停止に陥った(9日、バングラデシュ・ダッカ)=ロイター

ストは6日に始まり10日時点でも続いている。一部が暴徒化して治安部隊と衝突し、9日までに1人が死亡、70人強が負傷した。ダッカの労働組合幹部は日本経済新聞の取材に対し、スウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)の委託工場も9日に生産停止に陥ったと語った。

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングも委託工場を持つが、「目立ったストは起きていない」(広報)と説明している。

ハシナ政権は2018年12月、5年ぶりに縫製業の最低賃金を見直し、従来比51%高の月8000バングラデシュ・タカ(約1万円)に引き上げた。ただ職域間で処遇が異なると労働者が不満を募らせていた。

同国の縫製産業は世界のアパレル大手の既製服を年300億ドル(約3兆2千億円)分輸出し、輸出総額の80%強を稼ぐ。ただ縫製工場が入居するビルが13年に崩落し約1千人が死亡。その後、アパレル側の要請による安全監査の徹底でコストが増加し、「利益が激減している」(委託工場経営者)という。

政府と経営者側、労組は10日も協議を続け、11~12日ごろのスト収束をめざしている。ただ、さらなる賃上げで幕引きを図れば縫製工場の収益悪化につながる。アパレルのグローバル調達戦略に影響を及ぼす可能性もある。

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