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フィギュア女子は「トリプルアクセル時代」
プロスケーター・振付師 鈴木明子

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2019/1/14 6:30
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フィギュアスケートの世界では、五輪の翌シーズンに新しいスター選手や、大きなルール改正に伴ってこれまでにない戦い方をする選手が出てくることがある。今季はそれが顕著で、わかりやすい。紀平梨花(関大KFSC)が2018年12月のグランプリ(GP)ファイナル女子で、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に3回挑戦して2度成功し、13年ぶりに日本選手として初出場初優勝を果たした。同じく12月の全日本選手権女子でもトリプルアクセルを2度決めて2位になり、19年3月にさいたま市で開かれる世界選手権への初出場を決めた。

全日本選手権と同じ時期、モスクワではロシア選手権が開催されていた。女子ではともに14歳のアンナ・シェルバコワとアレクサンドラ・トルソワが高難度の4回転ルッツを跳び、それぞれ1、2位となったことも話題を呼んだ。

紀平はGPファイナルで、13年ぶりに日本選手として初出場初優勝を果たした=共同

紀平はGPファイナルで、13年ぶりに日本選手として初出場初優勝を果たした=共同

成功例増え、研究や分析も進む

いよいよ女子選手は「トリプルアクセル時代」に入ったように思う。紀平だけでなく、23歳の細田采花(関大)も今季、トリプルアクセルを成功させた。難しいジャンプはある程度、ジュニアのころから跳べていないと難しいイメージがあるが、そうとは限らない。18年2月の平昌五輪では当時24歳の長洲未来(米国)が成功させ、現在22歳のエリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)も今季、コンスタントに跳んでいる。トリプルアクセルは「基礎があって練習を積んでいけば跳べるようになるジャンプ」という認識が浸透し、本格的に女子選手はトライしていくと思う。

インターネットであらゆる映像を見られる。女子選手のトリプルアクセル成功例も増えて、コーチたちの研究や分析も進むと思う。女子選手でトリプルアクセルを成功させたケースは30年近く前からあるとはいえ、パイオニアである伊藤みどりさんの高さのあるジャンプはまねしようとしてもできなかった。

ロシア選手権女子を制したシェルバコワ(中央)。左は2位のトルソワ、右は3位のアリョーナ・コストルナヤ=共同

ロシア選手権女子を制したシェルバコワ(中央)。左は2位のトルソワ、右は3位のアリョーナ・コストルナヤ=共同

さらに今後、女子選手も一気に「4回転ジャンプ時代」に突き進むのかといえば、まだ具体的にイメージできない。ロシア選手権で4回転ルッツを決めたシェルバコワとトルソワの2人については、「スリムで小柄な体型を生かした4回転」に見える。この2人が今後シニアに上がり、身体が成長したときに現在と同じようなジャンプが跳べるかが、未知数である。

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