2019年1月18日(金)

利上げ「様子見できる」 FOMC議事要旨、株安を懸念

経済
北米
2019/1/10 4:08
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【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は9日、2018年12月18~19日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。参加者の多くが株価下落を懸念して「インフレ圧力も落ち着いており、追加の政策判断を様子見できる」と表明。景気の先行きへの不安が払拭できなければ、利上げを当面見送る考えを共有していたことが分かった。

FRB連邦準備理事会

前回12月会合では3カ月ぶりの利上げを決めた。参加者は足元の米経済について「雇用も力強く、経済活動は上向いている」との見方で一致した。「景気拡大が続けば、若干の追加利上げが正当化される」と判断し、19年も2回の追加利上げに踏み切る政策方針を中心シナリオに据えた。

一方、参加者は「株価下落などで市場が不安定になり、金融環境も引き締まっている」との懸念も共有した。株価下落の原因は「世界景気の先行きへの幅広い懸念」と分析。一部の参加者は「(市場の混乱が続けば)企業や家計の支出に間違いなく影響が出る」と実体経済を下押しするリスクも指摘した。

先行きの金融政策について、多くの参加者は「インフレ圧力は落ち着いており、追加の政策判断を様子見する余地がある」と指摘。市場の混乱が収まらなければ、年2回とした利上げシナリオを棚上げする考えを示した。一部の参加者は貿易政策の不透明さなどから「先行きの景気のリスクは下方に傾いている」とも強調した。

前回会合での利上げで、政策金利は2.25~2.50%になった。FOMC参加者は景気を冷やさず過熱もさせない「中立金利」を2.5~3.5%の幅でみている。議事要旨では「政策金利は中立水準の下限に近づいた」と指摘。先行きの景気不安が拭えなければ、15年末に始まった利上げサイクルを打ち切る可能性もにじませた。

金融市場はFRBが利上げを決めた前回会合の直後、世界的な株安に陥った。19年も利上げを継続するFRBの政策シナリオが一因となったが、パウエル議長は1月4日の講演で「市場は世界経済の下振れを警戒しており、政策も柔軟に見直す」と、利上げを一時停止する考えを示唆している。

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