英国産牛肉の輸入解禁 23年ぶりに 厚労省
厚生労働省は9日、BSE(牛海綿状脳症)対策として輸入を禁止してきた英国産牛肉の輸入を同日付で解禁したと発表した。輸入の解禁は96年3月以来、約23年ぶり。英国が日本に輸出できる牛は月齢30カ月未満。小腸の一部や月齢12カ月を超える牛の脊髄や頭部(舌と頬を除く)などは引き続き輸出できない。
英国政府からの輸出再開要請を受け、厚労省が内閣府の食品安全委員会への諮問や現地の加工場を視察し、安全性を確認した。BSEは1986年に世界で初めて英国で感染が確認され、92年のピーク時には約3万7千頭に達した。感染源となる飼料を制限し、近年は年数頭にとどまる。
厚労省によると、牛肉全体の輸入量は約69万トン(2017年度)でオーストラリアや米国が大半を占める。英国産牛肉の輸入量は禁止前の95年1月~96年3月で胃約248トン、舌約16トン、横隔膜約0.9トンだった。