2019年6月17日(月)

仏政府、デモに強硬姿勢 規制強化も出口なお見えず

2019/1/8 16:52
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【パリ=白石透冴】フランスのマクロン政権は無届けデモの規制を強める法案を2月にも議会に諮る。反政権デモを取り締まるためで、これまで生活支援策の発表などで譲歩してきた姿勢から一転、強硬な態度で臨む。デモは年末年始の休暇でいったん落ちついたが、再び激しくなる兆しをみせている。ただ法案が効果を上げるかは見通せず、依然出口は見えない。

フィリップ首相の7日の発表によると、法案には無届けデモの処罰強化や、特定の危険人物の参加規制などを盛り込む。これまでデモの権利は尊重するなどとしてきたが、破壊行為や警官隊への暴行などが収まらず強い態度に転じた。

現行法は無届けデモの主催者に禁錮6月、罰金7500ユーロ(約93万円)を科すなどと規定する。ただ蛍光の黄色いベストを着て集まる反政権運動「黄色いベスト」はネットを経由して広がっており、主催者がはっきりしない。新法はこうした新しいデモに対応するため、処罰の対象者拡大などを検討するもようだ。

デモ参加人数は1回目の2018年11月17日の28万7千人がピークで、12月下旬には3万人台まで減っていた。仏政府は収束を期待したが、5日のデモは5万人が加わり再び増加に転じた。

5日も暴徒化した参加者が政府庁舎に侵入したり、元ボクサーの男が警官隊に殴りかかったりなどの混乱が起きた。仏当局は通算5600人以上を拘束している。今週末の12日にも再びデモが計画されている。

仏政府は18年12月、デモの経済への影響を恐れ燃料増税の見送り、最低賃金の引き上げなどの生活支援策を相次いで発表した。19年の財政赤字は国内総生産(GDP)比で3.2%に膨らむ見通しとなり、欧州連合(EU)のルールである「3%以内」を破ることになった。

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