「始業前あいさつ廃止を」 私立高教員がストライキ
東京都千代田区の私立正則学園高校の教員約20人が8日朝、長時間労働の是正などを求めストライキを実施した。教員らは始業前にほぼ毎日行われている午前7時前の理事長へのあいさつを拒否し「あいさつの儀式は無駄で廃止すべきだ」と主張。この日のストライキは早朝のみで授業への影響はなかった。

教員が加入する「私学教員ユニオン」によると、同校教員の始業は午前8時だが、実際は7時前に出勤する理事長へのあいさつが長年の慣例で、6時半ごろには出勤。理事長室に1人ずつ入りあいさつするという。あいさつをしない場合は注意や叱責を受けることから、ユニオンは「実質的な労働時間で負担が大きい」としている。
一方、学園はホームページで「早朝あいさつを強要している事実はない。長時間労働についても許容していない」との見解を示した。
ユニオンは、勤務は部活動などで夜遅くまで続き、労働時間はタイムカードで管理されているが、実際よりも短い時間が記録され、残業代は一部しか出ないとしている。
ストに参加した教員の一人は「昇給やボーナスが止まっても生徒のためと思いやってきた。くだらないことをやめて生徒のために時間を使いたい」と訴えた。
〔共同〕