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英から資産移管110兆円超、EU離脱で金融機関 EY推計

【ロンドン=篠崎健太】国際会計事務所のアーンスト・アンド・ヤング(EY)は7日、英国の欧州連合(EU)離脱に伴い、金融機関が英国から他のEU加盟国に移管する資産が少なくとも8000億ポンド(約111兆円)に上るとの調査結果をまとめた。EUの顧客へのサービス継続に万全を期そうと、機能だけでなく関連資産も移す動きが広がっているためだ。

英ロンドンの金融街シティー=ロイター

同社がEU離脱の対応を調べている在英金融機関222社のうち、2018年11月末時点で約1割にあたる20社が、一部資産をEU側に移す意向を表明した。具体的な金額を開示しない場合もあるため「保守的な推計」としており、実際はさらに大きくなる可能性がある。

多くの大手機関はロンドンの拠点が欧州事業を束ねてきた。だが英国が3月末にEUを離脱すると、加盟国のどこかで免許を取ればEU全体で事業を営める「単一パスポート」が使えなくなる。対策として米大手銀バンク・オブ・アメリカが18年12月に欧州拠点をアイルランドの首都ダブリンへ移すなどEU側への機能や人員移転が進められてきた。

資産も移す背景にはEU側の金融当局の要請がある。原理上はEU顧客向け事業の拠点を移しても関連する資産をバランスシート上、英拠点に残しておくことは可能だ。だがEU側はリスク管理などの観点から資産も併せて移すよう働きかけている。無秩序な離脱を回避できても英金融街シティーの地盤沈下は避けられない見通しだ。

移行期間が設けられない「合意なし離脱」の恐れが払拭されていないことも、資産移管の動きに拍車を掛けている。EYの英金融部門責任者、オマール・アリ氏は「合意できない状況で(離脱日の)3月29日が近づくにつれ、より多くの資産が移されるだろう」とコメントした。

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