2019年3月24日(日)

台湾当局、半導体技術の対中漏洩で6人逮捕

貿易摩擦
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中国・台湾
2019/1/7 20:56
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【台北=伊原健作】台湾の内政部(内政省)刑事局は7日、半導体製造に使う特殊な化学品の技術を中国企業に漏洩した営業秘密法違反の疑いで、化学品世界大手のドイツ企業、BASFの台湾法人の技術者ら6人を逮捕したと発表した。製造業の強化を目指す中国はハイテク分野で革新のカギを握る半導体産業の育成を急ぐ。だが、警戒する米国企業などからの技術獲得が難しくなり、台湾企業を狙ったようだ。

刑事局によると、漏洩したのは半導体の製造工程で使用する高純度の化学品の製造に関する技術だ。この技術は中国の化学品大手、江陰江化微電子材料(江蘇省)が最近、新工場を立ち上げた際に使われた。漏洩した技術の価値は1億ユーロ(約120億円)に相当する。

逮捕された6人のうち1人はBASFの台湾法人の現職技術者。ほか5人も同社に勤務した経験がある。技術を得た江陰側が提示した報酬は計約2億台湾ドル(約7億円)で、この一部は実際に支払われていたという。

BASFの台湾法人は「社員1人が知財侵害の疑いで捜査を受けているのは把握しており、既に本人の職務を停止している」とのコメントを出した。捜査に協力するとともに、技術漏洩の防止を徹底するとも表明した。

世界一の「製造強国」を目指す中国は、海外からの供給に依存する半導体の国産化を重要課題と位置づける。だがトランプ米政権は中国が海外企業に技術移転を強要していると批判し、半導体製造に関する技術の対中移転の規制に乗りだした。中国は水面下で台湾の人材や技術を狙う動きを強めているとされ、台湾側は警戒を強めていた。

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