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米移籍を希望 夢膨らむ「メジャーの菊池涼介」
編集委員 篠山正幸

(2/2ページ)
2019/1/8 6:30
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そんな同業の言葉を借りるまでもなく、日本球界では並ぶ者のない存在になった菊池が、メジャー願望を膨らませるのは自然の成り行きだろう。加えてもう一つ、かなり具体的なきっかけがあったようにも思われる。

17年WBCの準決勝、対米国戦。クリスチャン・イエリチのゴロをはじき、外野に転がる間に二進を許した。これが米国の先制点につながってしまう。雨で打球がスリップし、芝と土の境目でバウンドが変化した。

そのあたりのことは当然、頭に入っていたし、菊池なら処理できるはずの打球だった。あのあと、菊池は自らソロを右翼に放り込み、失点分を取り返したが、悔しさは到底晴れなかったことだろう。

"リベンジマッチ"の意味合い?

渡米するとすれば、それは、自分の守備はあんなものではない、とあかすための"リベンジマッチ"の意味合いがあるのではないだろうか。

ソフトバンクとの日本シリーズ第4戦でホームへ突入する菊池(右)。広島にとって欠くことのできない選手でもある

ソフトバンクとの日本シリーズ第4戦でホームへ突入する菊池(右)。広島にとって欠くことのできない選手でもある

メジャーにいっても、控えの身に甘んじ、出たり出なかったりする選手がいた。それなら、日本のプロ野球で獲得した多くのファンのためにプレーしてほしいと、余計なお世話ながら、思われたものだ。菊池はそういうレベルで四苦八苦する選手ではないだろう。

渡米するなら、メジャーで通用するかどうかではなく、守備であっといわせるスターになれるかどうか、が焦点となる。

もちろん、162試合の長丁場を乗り切ること自体、相当な壁にはなる。また、データに基づき、細かく守備位置が決められるメジャーで「感性でやっている」という菊池のポジショニングの妙が生かされるか、という懸念もあるが、日本が誇る名手として、期待されるラインは当然高くなる。

広島にとっては欠くことのできない選手。ポスティングを認めない、という選択もあって当然だ。球団の事情を考えれば、無責任に背中を押してもいけないが、野性の人が、メジャーの芝の上を駆け回る――という夢想に歯止めをかけるのは難しい。

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