2019年3月25日(月)

がん検診、推奨外を明記 厚労省が指針改定へ

2019/1/7 10:15
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市区町村が住民向けに行うがん検診について厚生労働省は7日までに、死亡率の低減効果が不明確なものは推奨していないことを国の指針に明記し、注意喚起する方針を決めた。前立腺や卵巣がんなど推奨外の検診を87%の自治体が行っている現状を改善するためで、どの検査方法を「推奨しない」とするか検討し、2019年度にも指針を改定する。

同省は公費で行う自治体のがん検診について、死亡率を下げる効果が確認された胃、子宮頸部(けいぶ)、肺、乳房、大腸の5種類のがんの検診を推奨。検査方法、開始年齢、受診間隔を指針で示している。だが従来は勧めない検診が何かは特定していなかった。

全国1730自治体の16年度の状況を調べると、推奨されていない前立腺がんのPSA検査を82%が実施していた。同検査について推奨の根拠を提供する国立がん研究センターなどの研究班は「効果を判断する証拠が現状では不十分」としている。一方、日本泌尿器科学会は「死亡率は低下する」として強く推奨し、見解が分かれている。

ほかに、日本では効果が明確になっていない上、米国では「不利益が利益を上回る」とされた卵巣がん検診が5%、甲状腺がん検診は4%の自治体で行われていた。

検診自体に大きな危険があるわけではないが、放置しても命取りにならないがんを発見、治療することになる過剰診断や精密検査に伴う合併症などの不利益を被ることもある。このため厚労省は死亡率を下げるという利益が不利益を上回る検診のみを推奨している。

推奨は自治体の事業が対象で、個人が自己判断で人間ドックなどを受けることは妨げていない。〔共同〕

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