マレーシア国王、任期途中で辞任
【シンガポール=中野貴司】マレーシア王室は6日、第15代国王のムハマド5世が同日付で辞任したと発表した。マレーシアの国王は各州の州王の互選によって決まり、任期は5年。マレー半島東部のクランタン州の州王であるムハマド5世は2016年12月に就任しており、任期途中での辞任は異例だ。王室の発表文書は辞任の詳細な理由に言及していない。
立憲君主制のマレーシアでは国王の権力は首相の任命などに限定されており、辞任による国政への直接的な影響は限定的とみられる。ムハマド5世が18年末に一時療養していたこともあり、マレーシアでは国王が任期途中で辞任するとの臆測が一部で出ていた。