小4少女が囲碁プロへ 最年少記録を更新
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囲碁の日本棋院は5日、小学4年生の少女、仲邑菫(なかむら・すみれ)さん(9)が史上最年少でプロ棋士の初段になると発表した。4月1日付のプロ入り時は10歳0カ月で、藤沢里菜女流本因坊(20)の11歳6カ月を9年ぶりに更新する。
中国、韓国が席巻する国際棋戦で活躍できるプロ棋士養成のため、日本棋院が新設した「英才特別採用推薦棋士」に選抜されたもので、特例でプロ棋士になる。
東京都千代田区で記者会見した菫さんは、憧れは井山裕太王座(29)と語り、囲碁の魅力を聞かれると「勝った時がうれしいです」とほほ笑んだ。将来の夢は「中学生のうちにタイトルを取りたいです」と話した。

菫さんは東京都で生まれ、現在、大阪市内の小学校に通っている。1日6~9時間、囲碁漬けの日々という。父親はプロ棋士の仲邑信也九段(45)、母親はアマチュア強豪。3歳で囲碁を始め、小学2年で少年少女の全国大会に出場するなど活躍した。
最近は韓国で腕を磨き、採用試験では日本のナショナルチームコーチも務める張栩名人(38)と対局し、井山王座らも内容を審査した。会見に同席した張栩名人は「9歳という年齢でこれだけの力というのは衝撃的。将来が楽しみで必ず世界で戦える棋士になると強く思います」と語った。
主要な棋士では趙治勲名誉名人(62)が11歳9カ月で、井山王座は12歳10カ月でプロ棋士となった。囲碁には日本棋院、関西棋院があり、日本棋院には約340人のプロが所属している。菫さんは日本棋院の関西総本部に所属する予定。
〔共同〕