北関東2019年の展望 群馬知事選、保守分裂も

2019/1/4 22:00
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2019年は統一地方選と参院選がある政治の年。保守分裂選挙になる可能性がある群馬県知事選を筆頭に、北関東各県で県議選や市町村長選が行われる。街づくりでは各県で駅前の再開発が進展。経済イベントや有力企業の体制刷新も予定され、経済・社会分野でも節目の年となりそうだ。

群馬県知事選は保守分裂選挙になる可能性がある(群馬県庁)

■政治

群馬県知事選を巡っては、山本一太参院議員が昨年12月、自身のブログで出馬を正式表明。その後の記者会見で「群馬のブランド力を上げたい」などと抱負を語った。一方、大沢正明知事は「2月までは予算編成に専念する」と繰り返し語っており、進退を明らかにするのは2月になる見通しだ。

自民党内の一部には現職知事が進退を明らかにする前に出馬表明した山本氏への反発があり、山本氏は党県連会長の職を「即刻退任すべきだ」と語気を強める国会議員もいる。自民党や地元経済界は保守分裂選挙は避けたいのが本音。今後調整に向けた動きが出そうだが、感情的なもつれもあり両氏が知事選で対決する可能性は残る。

日本原子力発電の東海第2原子力発電所(茨城県東海村)の再稼働に絡んで注目されるのが、2月3日の茨城県那珂、4月21日の水戸、茨城県日立の各市長選だ。3市とも再稼働について「実質的な事前了解」の権限を持つ。

再稼働に反対する那珂市の海野徹市長は引退し、自民党県議の先崎光氏が立候補を表明している。水戸、日立両市はともに現職のみが立候補を表明済みだ。立候補を表明した3氏はいずれも再稼働の賛否を明らかにしていない。今後、対抗馬が出て再稼働の是非が争点となる可能性がある。

栃木県では知事選や市長選の予定はなく、統一地方選で県議選や宇都宮市、小山市などの市議選が行われる。

■経済・社会

6月8~9日に茨城県つくば市でG20貿易・デジタル経済大臣会合が開かれる。20カ国・地域の閣僚ら約60人が参加。自由貿易の促進や人工知能(AI)などの科学技術について議論する。開催に合わせて茨城県などは海外へ同県の魅力を発信したり、最先端の科学技術やものづくりを展示したりする方針。外資系企業の誘致や県産品の輸出に向けた商談会も開く。

流通大手ベイシアグループも節目の年になる。ホームセンター大手のカインズが設立30周年を迎え、3月1日付で高家正行副社長が社長に昇格する。同社で創業家以外の社長就任は初めて。コンサルティングの経験などを生かし、デジタル改革を推進する。

土屋裕雅社長は会長に就任し、裕雅氏の父で創業者の土屋嘉雄会長は相談役に退く。今後、裕雅氏のもとで、スーパーのベイシアや作業服販売のワークマンなど他のグループ会社との連携が強化される可能性がある。

9月28日には茨城国体が開幕する。茨城開催は45年ぶりで、改元後初の国体となる。国体として初めてeスポーツが採用され、サッカーゲームなど3ゲームで競われる。都道府県予選を経て、10月4~6日に本大会が開かれ、大井川和彦知事は「国体の盛り上げに大きな役割を果たす」と期待している。

JRグループの大型観光企画「デスティネーションキャンペーン(DC)」関連イベントも開催される。栃木県では昨年のDCに続き、4~6月に「アフターDC」が実施される。昨年のDCは入り込み数が目標の2500万人を達成したのに対し、宿泊客220万人は未達だった。今年は朝夕のイベントや関西、アジアからの誘客に力を入れ、目標到達を目指す。群馬では20年のDC開催に向け、4~6月に「プレDC」が開かれる。

■街づくり・インフラ

北関東3県では駅前の再開発事業が進展する。

宇都宮市は月内にも、JR宇都宮駅東口地区の再開発事業で野村不動産など17社からなる企業グループと事業契約を結ぶ。2000人規模の大ホールを備えたコンベンション施設や商業施設、ホテル、マンションなどを整備する計画だ。

水戸市では9月、JR水戸駅前の丸井水戸店跡地に新たな商業施設が誕生する。商業施設のコンサルティング会社、やまき(東京・港)が後継事業者となる。商業店舗だけでなく、企業のオフィスや宿泊施設などが入居する予定だ。

群馬県高崎市ではJR高崎駅東口に建設中の高崎芸術劇場が9月20日に開館する。こけら落としとして群馬交響楽団(群響)がベートーベンの交響曲第9番「合唱付き」を演奏。今後は群響の新たな本拠地となるほか、オペラやポップスの公演が予定される。

スポーツ施設の整備も進む。4月には水戸市が4大プロジェクトの一つと位置づけている東町運動公園の新体育館が開業する。県内最大級のアリーナを備えており、茨城国体の会場となる。プロバスケットボールBリーグの茨城ロボッツの試合会場としても使われる予定だ。

栃木県は22年の国体に向けて施設を整備中で、武道館が19年11月に先行して供用開始となる。

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