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八村塁、試合重ね得た自信 NBAへまた一歩(下)
スポーツライター 丹羽政善

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2019/1/8 6:30
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米ハワイ州マウイ島での奇跡から2週間後、バスケットボール男子の全米大学体育協会(NCAA)1部、ゴンザガ大があるワシントン州スポケーンを訪れた。

ホームで行われた2018年12月5日のワシントン大戦を八村塁の決勝シュートでものにすると、試合後、多くの米メディアが八村を囲む。少し距離があったので、具体的にどんなやり取りをしているかまでは聞き取れなかったが、八村がジョークを飛ばしているのか、時折、笑い声が漏れた。

ゴンザガ大は12月5日、ワシントン大戦を八村の決勝シュートでものにした=USA TODAY

ゴンザガ大は12月5日、ワシントン大戦を八村の決勝シュートでものにした=USA TODAY

ゴンザガ大に入学したころ、「コーチの指示を理解するどころか、チームメートらとの日常会話さえ、ままならなかった」という八村。彼が入学したときからチームにいるジョシュ・パーキンスもこう振り返る。

「最初はシャイで、ほとんど何も話さなかった」

米メディアの囲み取材の輪が解け、「英語、もう問題ないみたいだね」と声をかけると、なぜか「Yeah」と英語で応じた八村。とっさに出たのだろうが、「同じこと言っているだけなんですけどね。それでなんとかごまかしてるだけ」と苦笑。照れ隠しなのだろうが、昨季は記者会見場に出てくれるかと聞かれて、それを断っていたことを考えると、隔世の感がある。

マウイでも初戦と決勝戦の後、当たり前のように記者会見場で取材を受けた。

攻撃の中継から最終地点へ

わかりやすいところに彼の変化と成長が見て取れるが、それはコート上でも同じ。

昨季まではボールを持たないで動くことが少なくなかった。ボールをもらってもそれは、中継が前提。他人を生かすために体を張った。

しかし今季、多くの攻撃パターンは八村を中心にデザインされている。昨年11月のマウイ招待選手権でも、初戦のイリノイ戦では序盤から積極的にシュートを打ったが、「僕がやらなきゃいけない」。責任を自覚しているようだった。

前出のパーキンスも指摘する。

「自信だろうね。不安が消えたのは言葉だけではない。システムを理解し、考えなくても体が動く。試合を重ねるごとに自信をつけていることを感じる」

八村がゴンザガ大の攻撃の要であることを象徴したのが、冒頭でも触れた同州のライバル、ワシントン大戦での最後のプレー。

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