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株価収益率13.54倍14.15倍
株式益回り7.38%7.06%
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市場は米中の「最悪」に備える(一目均衡)
アジア総局編集委員 小平龍四郎

2019/1/7 5:30
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1979年の国交正常化後で「最悪」とされる米中関係。世界1位と2位の経済大国の間で激しい摩擦が生じているのだから、経済の鏡である株式市場が波乱の展開になるのも当然だ。

米中国交回復の道筋をつけた72年のニクソン米大統領の訪中は、戦後史の転換点だった。新聞を読み返すと、同年2月の上海コミュニケの骨子にこんな項目がある。「中国は超大国とはならない」。後年に中国と米国が経済の覇権を争う構図はだれにも想像できなかったようだ。

昭和47年(1972年)2月28日付日経朝刊

昭和47年(1972年)2月28日付日経朝刊

見方によっては、すでに中国は世界一の経済大国だ。購買力平価ベースの国内総生産(GDP)を見ると、世界に占める中国の割合は80年に約2%だったが、現在は20%に迫る。一方の米国の割合は20%強から15%へと低下した。米ソ冷戦や日米貿易摩擦の時と、現在の米中は力関係がまったく違う。多くの市場関係者が対立の長期化を予想する根拠もここにある。

さらに、対立は経済の領域を超えつつある。台湾への武器輸出促進を明記した「アジア再保証推進法」が昨年末、米国で成立。これに対して中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が武力行使の可能性に言及するなど、リスクは安全保障に広がった。年明け早々、ニューヨークや上海の投資銀行家たちは社内外の政治・軍事アナリストの見解を求め走っている。

米ランド研究所の政策アナリスト、アリ・ワイン氏は「米中貿易戦争の安全保障リスク」という論考をフォーリン・アフェアーズ誌に発表している。中国がIT(情報技術)の面で力をつけ、米中の経済的な依存関係が弱まると「安全保障上の意味合いも伴う」と指摘する。言葉は慎重に選ばれているものの、その含意が軍事的な衝突であることは明らかだ。

習氏は国民への新年メッセージで、外国に頼らない国家建設を意味する「自力更生」を訴えた。経済の結びつきの強さが安全保障リスクの顕在化を抑える構図は、中期的に揺らぎかねない。

「トゥキディデスの罠(わな)」。覇権国に新興国が挑戦する構造が戦争の要因となるという考え方だ。

この分野の権威である米ハーバード大学のグレアム・アリソン教授によれば、過去500年間の16回の覇権争いで12回は戦争に至った。現下の米中摩擦は17回目の覇権争いとなるだろう。規模に限れば両国の力関係は拮抗しつつあり、一方が他方に大きく妥協する結果は予想しにくい。対立の根っこには、国家の役割や私有財産制などを巡る米中の文化的な違いも横たわっている。不確実性は容易には晴れそうにない。

米エール大学シニアフェローのスティーブン・ローチ氏は昨年11月、シンガポールでの投資家向け会合で「トゥキディデスの罠」に言及した。それ以来、この国際政治の用語が各地の市場で、よく聞かれるようになった。新年のおとそ気分で楽観を語る市場関係者はアジアでは、まずお目にかからない。(上海で)

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