2019年3月25日(月)

コイを食べて恋に落ちて、風評被害の復活めざす 福島・郡山

2019/1/4 10:55
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養殖コイの生産量日本一を誇る福島県郡山市は、衰退したコイの郷土料理を復活させようと「鯉に恋する郡山プロジェクト」と銘打ち、官民一体の取り組みを続けている。東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で生産量も減少したが、風評被害に負けずにご当地グルメとしての定着を目指している。

日本料理店「正月荘」のコイのフルコース(福島県郡山市)=共同

ほんのり桜色に染まる「コイの洗い」。しょうゆを付けて口に入れると、歯ごたえのある食感が伝わってきた。癖が一切ない淡泊な味わいで、締まりがなく泥臭いというイメージが吹き飛んだ。

郡山市の日本料理店「正月荘」の店主、鈴木正二さん(70)は「この歯触りが通にはたまらないのです」とにんまりした。

市や鈴木さんによると、明治時代の干拓事業で水路が引かれたことでため池が使われなくなり、それを利用した養殖が盛んになった。しかし戦後、交通網の発達に伴い食生活が変化し、徐々に食卓から消えていったという。郡山市は原発事故で避難区域にはならなかったが、風評被害で生産量はさらに減少。2017年度は833トンまで回復したが事故前の水準には戻っていない。

15年4月には市役所に「鯉係」という部署を設置。普及・広報活動を展開し、学校給食にもコイ料理を取り入れた。

17年からは市内の飲食店でコイ料理が食べられるキャンペーンを開始。当初の参加は14店舗だったが、1月11日から2月14日に開催する第4回では91店舗まで広がった。甘露煮などの伝統料理だけではなく、カルパッチョやアヒージョなどの新しいメニューも楽しめる。毎回参加している鈴木さんは「コイの味を発見して、初恋を味わってほしい」と呼び掛けている。〔共同〕

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