武田のシャイアー買収、英裁判所が認可 8日に買収完了
武田薬品工業は4日、アイルランドの製薬大手シャイアー買収に関して英ジャージー裁判所の認可を取得したと発表した。武田薬品とシャイアーは株主総会で買収の同意を得ており、今回、裁判所の認可を得たことで1月8日にも買収が完了する。日本企業のM&A(合併・買収)として最大となる460億ポンド(約6兆2560億円)の買収が実現する。
武田薬品は今回の買収に英国の法律に基づく「スキーム・オブ・アレンジメント」を活用した。臨時株主総会を通じた株主の同意と裁判所の認可があれば短期間で全株式を取得できる買収手法で、英国企業の買収にはこの手法が使われるケースが多い。今回の裁判所の認可で正式に買収が認められたことになり、連結売上高が3兆円、世界8位となる巨大製薬会社が誕生する。
武田薬品はシャイアーの株主に対して取引が継続できるようニューヨーク証券取引所(NYSE)で米国預託株式(ADS)を上場。NYSEへの上場を通じ、新株を割り当てられるシャイアー株主が機動的に売買できる体制を整える。東京証券取引所などでの上場は維持する。
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