北朝鮮外交官が亡命希望か 駐イタリア大使代理
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【ソウル=恩地洋介】韓国の情報機関、国家情報院は3日の国会報告で、北朝鮮の駐イタリア大使代理のチョ・ソンギル氏が2018年11月初旬から公館を離れ、妻と身を隠していると明らかにした。複数の韓国メディアは情報筋の話として、チョ氏が第三国への亡命を希望しイタリア政府の保護下にあると報じた。北朝鮮外交官の亡命は、16年に元駐英公使の太永浩(テ・ヨンホ)氏が韓国に亡命した事例がある。
国家情報院の説明を受けた国会議員によると、チョ氏は15年に3等書記官としてイタリア大使館に赴任。17年に1等書記官に昇進し大使代理を務めていた。任期を終える予定の11月末に先立ち、身を隠したという。チョ氏の現状について「イタリア国内にいると推定される」と説明する一方、亡命申請の事実については「答えられない」とした。
ロイター通信によると、イタリア外務省の幹部はチョ氏が亡命を希望しているとの見方について「何も把握していない」と述べた。