愛知の交通事故死、200人下回る 16年連続全国ワースト
愛知県警は2日までに、2018年に県内で起きた交通事故による死者数が189人(暫定値)だったと発表した。17年より11人少なく、1950年以来、68年ぶりに200人を下回った。ただ都道府県別では千葉県を上回り、16年連続で全国ワーストの見通し。

県警によると、歩行者の死者が最も多く69人。17年に比べると14人減った。県警は歩行者保護を徹底するため18年7月に毎月11日を「横断歩道の日」に定め、自治体や企業と協力しドライバーらへの啓発を進めてきた。
年齢別では65歳以上の高齢者が103人(同7人減)で全体の約55%を占めた。自転車での事故で亡くなる高齢者が増えており、1~11月では17年同期より7人多い27人が死亡した。
愛知県は03年から交通事故死者数で全国ワースト。自動車保有台数が全国トップで、道路面積の広さや交差点の多さも影響しているとされる。
県警は仮想現実(VR)で事故の怖さを体験してもらう試みを開始。高齢者向けの交通安全教室も開いている。県警幹部は「高齢者事故の多くは自宅から500メートル以内で発生している。効果的な対策を打ち出したい」と話す。
また移動式装置を使った速度違反の取り締まりや、スマートフォンを操作しながらの自転車走行の摘発を強化している。19年もこうした対策を重点的に進める方針だ。