シンガポール首相、米中の貿易摩擦に引き続き懸念 国民向け談話で

2018/12/31 21:57
保存
共有
印刷
その他

【シンガポール=中野貴司】シンガポールのリー・シェンロン首相は31日に恒例の国民向け談話を発表した。「米中の貿易摩擦は引き続き世界に問題を生じさせ、他国が米中双方と友好関係を保つのを困難にする」と指摘。米中がどちらの陣営につくかの選択を迫れば、世界はますます分断されると懸念を表明した。

シンガポールのリー・シェンロン首相は31日の国民向け談話で、米中の貿易戦争に懸念を示した=ロイター

シンガポールは米中両国と親密さを保つバランス外交を目指しており、その実現の難しさをにじませた。

リー首相は国内経済について、18年の実質国内総生産(GDP)が前年比で3.3%増えたと明らかにした。ただ、貿易摩擦に加え、神経質な金融市場や世界的な成長鈍化の兆候など「世界経済には多くの不確実性がある」として、19年の経済成長率見通しを1.5%~3.5%の幅の広い範囲に設定した。

18年5月にマレーシアのマハティール首相が就任して以降、シンガポールとマレーシアは水の供給契約の見直しや領海・領空問題などで論争を続けている。リー首相は「こうした問題を冷静かつ建設的に対処していく」と述べ、隣国と平和裏に解決をはかる姿勢を強調した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]