2019年3月19日(火)

利用者のデータ無断共有 フェイスブックと人気アプリ

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北米
2018/12/31 19:06
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【シリコンバレー=白石武志】音楽配信や求人検索などのスマートフォン(スマホ)アプリが、利用者に無断で一部のデータを米フェイスブック側に送信していることが英プライバシー保護団体の調べで分かった。欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)では個人データの取得などで利用者の同意を得るよう企業に求めており、同規則に抵触する恐れがあると指摘している

消費者保護を目的に活動する英団体のプライバシー・インターナショナルが29日に開示した報告書で指摘した。それぞれのアプリは、フェイスブックが提供するアプリ開発者向けのプログラムを組み込んでいた。

2018年8~12月にかけて米グーグルのスマホ向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を使う34種類の人気アプリを調べたところ、音楽配信の「スポティファイ」や求人検索の「インディード」など少なくとも21種類で利用者がアプリを開いた瞬間にフェイスブックに自動的にデータを転送することを確認したという。米インディードを傘下に持つリクルートホールディングスは「事実関係を確認中」としている。

アプリ開発者向けプログラムは外部のアプリにフェイスブックのアカウントでログインできる機能などを提供している。今回、利用者がフェイスブックのサービスを利用していない場合でも外部アプリの名称や立ち上げた回数などのデータが無断で同社側に送信されていた。旅行検索アプリ「KAYAK」では発着都市や出発日、人数など利用者が調べた航空便に関する情報も含まれていた。

EUが18年5月に施行したGDPRは個人データの取得や利用の目的を利用者に明示した上で同意を得るよう企業に求めている。英団体はフェイスブックが外部のアプリから集めたデータを自社サービスの個人情報にひも付けして追加できたとみている。

フェイスブックやKAYAKなどからのコメントは得られていないが、フェイスブックは英団体に対し利用者の同意が得られるまでデータ送信を遅らせる機能をアプリの開発者向けプログラムに追加済みだと説明している。ただ、英団体は古いバージョンのプログラムで開発したアプリについては対応できていないと指摘している。

フェイスブックでは18年春に英データ分析会社による最大8700万人分の個人情報の不正流用が発覚し、プライバシー保護意識の低さが批判を浴びた。秋には約1400万人の重要情報がハッカーに盗み見されるサイバー攻撃を受けたと明らかにしている。米首都ワシントンDCの司法長官は12月、個人情報の管理に不備があったとしてフェイスブックを提訴した。

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