豪雨復興祈り除夜の鐘 倉敷・真備、昼間に開催
西日本豪雨で甚大な浸水被害が出た岡山県倉敷市真備町地区にある金峯寺で31日、復興を祈る除夜の鐘突きが行われた。例年深夜に実施していたが、2018年は豪雨の影響で仮設住宅など地区外で生活している住民も多いことから、昼間に開催した。

寺は正午前から、子供からお年寄りまで多くの人でにぎわい、一人一人が鐘を突いて祈りをささげた。温かい甘酒やお菓子が振る舞われ、久しぶりの再会を喜ぶ人たちも。住職が袋に入った経本で住民らの背中をたたき、無病息災を願った。
真備町地区に住む主婦(65)は「日ごろの備えの大切さを考えさせられた年だった」と振り返った。豪雨で母親を亡くし、別の地区のみなし仮設住宅に住む平松頼雄さん(66)は「自宅の片付けなどに追われたが、やっとここまで来たかという感じ。来年は寺に預けている母の位牌(いはい)などを持ち帰り、自宅で過ごしたい」と話した。
真備町地区の自宅が屋根まで浸水した中学3年の川相愛佳さん(15)は「復旧作業をしながら勉強をするのは大変だったが、受験を乗り越えられるよう頑張りたい」と新年に向けた抱負を語った。〔共同〕