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ラグビーW杯8強へ 新たな「日本式」模索

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2019/1/1 6:30
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 ワールドカップ(W杯)で8強を目指すラグビー日本代表は、史上初の3勝を挙げた前回大会と対照的なチームづくりを進めている。指揮官の指示に任せるのではなく、選手が自ら考え、動かす集団へ。自由と規律という両極の間を行き来しつつ、目標への最短経路を探している。

1日4度の猛練習に、心を刺す叱責。前回W杯で日本を指導したエディー・ジョーンズ前ヘッドコーチ(HC)を、リーチ・マイケル主将(東芝)が冗談交じりに評する。「本当に厳しい監督で、半分イジメだった」。現在のジェイミー・ジョセフHCは正反対。戦術の細部やグラウンド外の行動は選手に委ねる。

試合前日の練習風景も様変わり。左右に目を光らせ、雷を落としたのが前任者。ジョセフ氏はグラウンドの隅でパソコンのキーをたたいている日もある。「今は細かいことを決め、問題を解決するのは選手」とリーチ。

W杯8強に向け日本代表は自ら考え、動かす集団に変わりつつある

W杯8強に向け日本代表は自ら考え、動かす集団に変わりつつある

百八十度に近い方針転換は、丸いボールの代表の歴史と重ねることができる。2002年のサッカーW杯で日本を率いたフィリップ・トルシエ監督は規律で選手を縛ったが、後任のジーコ氏は自主性を重視。ただ、チームはまとまりを欠き、W杯で散った。「自己主張が苦手な日本人には厳しい指導者が合う」の声は今もスポーツ界に残る。

サッカーと比べれば振れ幅は小さいが、ラグビーの代表も変化に戸惑った。前回W杯からの主力、フッカー堀江翔太(パナソニック)は言う。「初めはやりにくい感じがしたし、(チーム内の)コミュニケーションが難しいところもあった」

選手が主導、一体感を醸成

幸運だったのは「選手主導」の絶好の実験場が存在したこと。16年、南半球最高峰リーグのスーパーラグビーに日本のサンウルブズが参加。代表組のほぼ全員が一緒に戦う。ハイレベルな舞台で試行錯誤を繰り返す中、選手による戦術の微修正や、一体感を醸成する手法は洗練されてきた。

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