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東京医大、入試不正で109人が不合格に 問題漏洩も

13~16年度

(更新)

東京医科大は29日、女子や多浪生らを不利に扱った同大の入試不正を調べていた第三者委員会(委員長・那須弘平弁護士)の最終報告書を公表した。2013~16年度の医学科入試では109人が合格ラインを上回りながら不合格になったと認定した。入試での優遇と大学への寄付金額に何らかの関連がある可能性や入試問題の漏洩疑惑も指摘した。

17、18年度の入試でも計69人が合格ラインを上回りながら不合格になったことが既に判明しており、計6年間で不利な扱いを受けた受験生は計178人に上った。

17、18年度入試では44人を追加合格にしたが、13~16年度入試の追加合格は認めないという。第三者委は東京医大に対し、元受験生から補償の請求があれば誠実に対応すべきだとした。

13~16年度の入試では女子や多浪生を属性に応じて不利にする得点調整が行われた。一般入試とセンター利用入試の2次試験では小論文の得点を一律に操作。推薦入試では特定の受験生に問題を漏洩した疑いがある。その受験生は試験直前に予備校講師らに「試験問題が手に入った」と話したとされ、小論文の点数は1位だったという。

一連の得点操作は06年度入試から始まったとされる。調査に対し、職員は「学長(当時)から男子を増やす案をいくつか考えろと言われた」と証言。第三者委は学長の指示を認定したが、学長は否定しているという。

前理事長の臼井正彦被告(77)=贈賄罪で在宅起訴=と前学長の鈴木衛被告(69)=同=は職員に指示し、特定の受験生の得点を書き換えて成績順位を上げていた。

医学部の不正入試は文部科学省の私大支援事業を巡り、同省前局長=受託収賄罪で起訴=が東京医大に便宜を図る見返りに息子を合格させてもらったとする贈収賄事件をきっかけに発覚。文科省は全国81大学の緊急調査で、東京医大など9校の不適切入試を認定する調査結果を公表し、聖マリアンナ医科大も男子や現役生を優遇した疑いがあるとしている。

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