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10代トリオ、中国に肉薄 卓球初の金 夢背負う
HeatUp東京2020

2019/1/3 2:00
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2020年東京五輪で史上初の金メダル獲得を目指す卓球ニッポンを10代がけん引している。15歳の張本智和(エリートアカデミー)に、共に18歳の伊藤美誠(スターツ)と平野美宇(日本生命)。幼いころから世界を目指して戦ってきた3人は16年リオデジャネイロ五輪以降、個性を存分に生かしたプレーで中国に肉薄。「王国」の背中は手の届くところにある。(文中の世界ランキングは18年12月時点)

対戦相手の研究や対策に血眼になる中国卓球界にとっても、その成長は想像以上だったに違いない。昨年12月のワールドツアー・グランドファイナル(韓国)の男子シングルス決勝で、張本は世界ランキング4位の林高遠を下して史上最年少優勝。中国選手との対戦を8勝6敗と勝ち越した18年シーズンを締めくくる勝利だった。

最大の武器は台に張り付く「前陣」から繰り出す高速バックハンド。柔らかい手首と猛練習で、相手ボールがバウンドした直後に返球できる高い技術を持つ。中でも台上で猛烈な回転をかけるバックハンドレシーブ「チキータ」は代名詞だ。相手に返球の余裕を与えない速攻で、同6月のジャパンオープンでは2人の元五輪王者を破った。

「ボールの質、速さ、コースが今までの日本選手にないレベル」と評すのは男子日本代表の倉嶋洋介監督。「チキータに頼りすぎた」(張本)と勝てない時期も過ごしたが、中学生は肉体の進化もすさまじく速い。弱かったフォアハンドも筋力アップで改善され「試合中に相手に負けないメンタルも強くなった」。それを体現したのがグランドファイナルだった。

決勝では強打狙いの林高遠に対してストップなどの台上の技術でミスを誘発し、要所ではチキータを決めきる精神面の強さも見せた。「こういうプレーを年間を通してできるようになりたい」と張本。安定感を高め、パワーが身に付けば、さらに周囲を驚かす結果を残すに違いない。

国際卓球連盟は今、「張本は中国の真の脅威」と最大限の賛辞を送るが、リオ五輪後に初めて衝撃を与えたのは平野だろう。17年4月、アジア選手権(中国)でリオ五輪2冠の丁寧ら中国のトップ選手3人を破って優勝。早い打点から両ハンドドライブを打ち込む超高速卓球を披露し、「ハリケーン」と呼ばれた。

圧巻のプレーは力で劣る日本選手に一つの中国選手攻略法をもたらしただけでなく、日本が長年抱える卓球王国に対する心理的なハードルも下げさせた。そしてこの頃、雌伏の時を過ごしていたのが18年に躍進した伊藤だった。

もともと「ボールのどこを捉えれば、どう変化するか計算できる天才的なボールタッチ」(女子日本代表の馬場美香監督)を持つ。ただ松崎太佑コーチや母、美乃りさんによると、「何でもできる器用さゆえ、練習時間は長くなかった」という。

そこで17年2~9月にかけ、ラケットのフォア面のラバーを中国選手が使う粘着質なものに変更。「基本練習がなければ使いこなせないラバーで、基本の大切さが分かったようだ」と松崎コーチは振り返る。中国選手のボールの癖を実感するだけでなく、フットワークも鍛えたことで戦術はさらに広がった。

バック面に貼った粒高の表ソフトラバーから繰り出すナックルなどで緩急をつけ、フォアではバックスイングのほとんどないスマッシュを放つ。常に主導権を握ろうとする中国勢に先を読ませず、緊迫した場面でリスクを負って攻められるメンタルも兼ね備える。

昨年11月のスウェーデンオープン。現在世界ランキング1位の朱雨玲ら中国トップ選手を破った準々決勝と準決勝は劣勢からの鮮やかな逆転勝ちで、一気に頂点まで駆け上がった。

「18年は中国選手と20試合(12勝8敗)もできていい経験になった。自信を持って19年に臨みたい」と伊藤が言えば、18年は苦しんだ印象の平野も「どんどん卓球が進化する中、もっといい自分になれるようにしたい」と力を込める。まだまだ伸びしろたっぷりの3人。19年は一気に壁を乗り越えるかもしれない。

(鱸正人)

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